展示会集客のコツを一気に紹介【ブース位置別の手法を紹介】

展示会集客これだけ見ればわかる

展示会の集客は難しい?

 

展示会の担当者が、最初に悩むことは「集客」です。

全く集客できていない状況をイメージすると、心がキリキリ痛くなります。

展示会を支援してきた経験から言うと、展示会の集客が難しいのは、集客に関わる要素が多いからだと感じます。

 

  • ブースのデザインやキャッチコピー
  • コンパニオンやノベルティの活用
  • プレゼンやくじ引きなどの集客イベント
  • 動画の活用
  • 呼び込み

 

どれが集客に効果があるかは、やってみないと分からないのが展示会です。

やったことのある意見をまとめれば、役に立つのではないか?というのが今回の記事です。

 

弊社が直接現場を支援した経験から、展示会の集客に関わることをもらすことなく全てお伝えしたいと思います。

 

ブースのデザインは集客に関係あるの?

 

最初に、この質問から答えていきたいと思います。

 

「ブースのデザインは集客に関係があるのか?」

 

展示会に出展が決まると、どのくらいブースにお金をかけるべきかと悩むと思います。

 

デザイン性の高いブースの方が目を引くし、集客に有利な気がすると思います。

予算は決まっているし、何が正しいのか分からないという方も多いのではないでしょうか?

 

ブースのデザインは集客にはあまり関係ないというのが結論です。

※ブランディングには関係あると思います

 

来場者の視点で考えると、集客との関係性が良く分かります。

来場者がブースに注意が向くポイントは、以下になります。

 

  • 知っている会社名(知名度が高い又は取引がある)
  • 今の課題を解決してくれそうな(又は探している解決策が書いてある)キャッチコピー
  • 人だかりができているブース
  • 大きいブース

 

この4つのポイントを考えた時に、ブースのデザインがどれほど影響があるか?という話です。

展示会で一番欲しいリードは、「課題感がありサービスを探している来場者」のはずです。

その来場者にとって、ブースのデザインはあまり関係ありません。

課題感に合うブースの話は、聞いてみたいと思っているからです。

 

弊社が支援した実例を紹介します。

 

A社もB社も同じ6小間で出展をしていました。

A社はブースに500万円、B社は150万円お金をかけています。

A社とB社の集客数の差はどうかというと、有効名刺では殆ど変わりません。

 

ブースデザインは集客には関係ありません。

※ここで言うブースデザインは、見た目のオシャレ感のことです。

 

では、ブースにおいて集客に関係があるのは何でしょうか?

 

ブースの場所(ブース位置)がブースデザインよりも重要な理由

 

結論から言うと、集客に関係があるのはブースデザインよりも、ブースの場所です。

場所によって集客数は大きく変化しますし、とるべきやり方も変わってきます。

ブースの場所に関しては、奥が深いので丁寧に解説します。

 

ブース位置の基本原則は、「目の前を通る人の数が多いほど有利」ということです。

展示会は事前集客をしている場合は別ですが、ブースの前を通る人の数が多いほど有利になります。

本当にそうなのでしょうか?

 

弊社が支援を実施していると、必ずしもそうではないことが分かってきました。

目の前を通る人が多ければ良い訳ではありません。

「目の前を通る人が何秒ブースを見てくれるのか?」が重要なのです。

 

ブースの目の前を通る人の目的は色々あります。

 

  • 訪問するブースが決まっている方
  • セミナーに参加しようとしている方
  • 疲れて帰ろうと思っている方
  • 探しているサービスが決まっている方
  • 何となくサービスを探している方

 

例に挙げた上3つは、ブースには立ち寄りません。

その証拠に、歩く速度が速く、注意が向いているものしか目に入りません。

 

下の2つは、歩く速度がゆっくりですし、キョロキョロしながら歩いています。

新規顧客を集客する場合は、「ブースの目の前を通る人の数が多く」、かつ、「目の前を通る人の足がゆっくり」な方が良いです。

入口/出口付近は、最も多くの来場者が通りますが、集客はしにくい場所となります。

 

入口メイン通り沿いの、少し離れた場所か奥側の導線が集客には適しています。

 

ブース位置ランキングという記事がありますので、詳しくはそちらを参照ください。

ブース位置ランキング【どこが有利?】

 

展示会はブースデザインよりもブース位置(場所)が集客にとって重要ということを解説致しました。

もっと言えば、ブース位置よって集客のやり方が違うのが展示会なのです。

 

では、どのような集客方法をするのが最も良いのでしょうか?

下図の4つのパターンそれぞれの集客方法を解決していきます。

 

ブース位置と集客方法

➀メイン通り沿いでとにかく名刺情報を集めたい

 

たくさんの名刺情報を集めたいという目的を持っている展示会担当者は多いです。

名刺情報をたくさん集める集客手法は、以下の3つが代表的です。

 

  • コンパニオンがノベルティをフックにバーコードリーダーで名刺情報を取得する
  • くじ引きを行って集客をする
  • ミニセミナー(プレゼンテーション)を行って集客をする

 

それぞれのメリット/デメリットに関しては下記の記事を参考にして下さい。

展示会の集客アイデアをまとめて紹介

名刺情報の量を獲得するのに最も適した集客手法とは?

 

➀のパターンは、圧倒的にコンパニオンがバーコードリーダーで集める方法が適しています。

1人のコンパニオンで平均600枚は集めることができます。

 

今回は特別に、必勝法を教えます。

3日間で1人で1500枚獲得したコンパニオンの話です。

 

笑顔で来場者に近づいていって、ノベルティを渡しながら「いかがですか?」と声をかけます。

来場者がノベルティを受け取ったらすかさずバーコードリーダーで情報を取っても良いですか?と声をかけます。

これだけです。

この作業を永遠とやり続けます。

 

因みに3日間で1500枚獲得するということは、約50秒に1枚の獲得をしています。

他の手法では、この速さで名刺情報を取得することはできません。

おそらく、声をかけても取得できるのは5分の1位ですから、かなりの数に声掛けをしていますよね。

 

この方法は、ブースの前を通る人が多い場合により効果的です。

因みにコンパニオンですが、能力が相当違います。

1日100枚も獲得できないコンパニオンもいます。

コンパニオンが1日何枚の名刺を獲得できるのか?については、下記を参考にして下さい。

コンパニオン1人で何枚の名刺獲得ができるの?

必ず覚えていて欲しいコンパニオンバーコードリーダーの欠点

 

コンパニオンがバーコードリーダーで名刺獲得をするパターンは、数は集まります。

しかし、欠点が2つあります。

 

  1. 名刺獲得数は多いが、ブースの中に入ってくる人が少ないので記憶に残らない
  2. 来場者のスコアリングができない

 

名刺獲得数は多いのに結果に繋がらないという悩みを抱えているブースの方は、コンパニオンバーコードリーダーの方法を使っている可能性が高いです。

理由は、ブース内で接客をしている人数が少ないから。

 

来場者の気持ちになって考えてみます。

ノベルティ欲しさにバーコードリーダーで「ピッ」とされたブースを覚えていますか?

大量の名刺を獲得しても、来場者の記憶に残っていなければ意味がありません。

 

  • お礼メールをしても、開封率が10%以下
  • アポイント率が5%以下

 

この2つの指標に当てはまっている場合は、展示会への投資は無駄になってしまう可能性が高いです。

 

もう1点の欠点は、スコアリングができないこと。

バーコードリーダーで名刺情報を取得するということは、名刺にある情報しか手に入りません。

 

  • 企業名
  • 部署名
  • 役職

 

はっきり言うと、この3つしかスコアリングをする方法が無いのです。

 

展示会に出展をして本当に欲しい情報は何ですか?

それは、「自社のサービスの購入可能性」です。

バーコードリーダーで情報を取得するこの手法は、大切な購入確度の情報を獲得できません。

 

仮に、すべての来場者に購入の可能性があるサービスであれば、気にする必要はありません。

しかし、BtoBの展示会において、気にしなくて良い企業は、ほんの一握りでしょう。

 

以上2つの欠点があるので、名刺情報は獲得できたのに成果に繋がらないという現象が起こるのです。

しかし、この手法でも成果に繋がっているブースもあります。

この手法が使える条件を解説します。

 

スコアリングができない場合のリスク

展示会でスコアリングはとても重要です。

スコアリングができていない企業は、無駄なマーケティング費用を投下している可能性があります。

 

2000枚の名刺情報を集めたとしても、全く購入に関係ない名刺が1900枚ということもあります。

 

このブースに1000万円の費用がかかっていたら、有効名刺1枚当たり10万円のコストがかかっています。

有効名刺100枚を獲得するためであれば、200万円の費用で十分達成可能だったかもしれません。

 

展示会は小間数によって、費用の全体感が変わります。

この企業は、同じ成果を獲得するために800万円損をしています。

その800万円でより効果的な施策が打てれば、損失は800万円どころではありません。

展示会でスコアリングをするだけで、損失が可視化できます。

 

必ずスコアリングを行うことをお勧め致します。

 

バーコードリーダーで取得する方法が成果に繋がる条件

 

以下の条件に当てはまる場合は、この手法で成果に繋がります。

 

  1. 出展展示会にターゲット来場者が多い
  2. 知名度が高く、メールマーケティングをしても来場者が嫌がらない
  3. コンテンツマーケティングやマーケティングオートメーションを活用して、展示会後にスコアリングができる

 

この3つの中で、最も難しい条件は何でしょうか?

答えは➀です。

 

BtoBの展示会で、➀の条件が当てはまる場合は殆どありません。(BtoCならあります)

結局この手法はダメなのか…

すでにこの手法でやることが決まっている…

という状況の方もいると思います。

 

この手法もカスタマイズすれば、成果に繋がりやすくなります。

その方法を解説します。

 

コンパニオンに教育をすれば成果が変わる!

 

ポイントはコンパニオンです。

変えることは2つだけです。

 

1.声をかける人をバッジの色で限定する

 

この手法は、出展展示会や貴社のサービスによって使える場合と使えない場合がありますが、とても効果的です。

 

例えば、あなたのサービスが人材採用管理のサービスだったとします。

出展展示会は「総務・人事・経理 week」。

この場合、ターゲットとなるのは、バッジが赤色の経営者、バッジが青色の人事だとします。

経理や総務、営業などはターゲットでないとします。

 

この場合は、コンパニオンにバッジの色が赤色と青色の人のみ声をかけるように教育します。

紫色の経理や灰色の営業には声をかけません。

これが第1段階です。

 

2.バーコードリーダーで取得した後に必ずブースに呼び込む

 

殆どのコンパニオンは、バーコードリーダーを取得するまでが自分の仕事だと考えています。

この目的意識を変えなければいけません。

あなたの仕事は、ブースの中に呼び込むことだと伝える必要があります。

 

前述の例と同じ人材採用管理のサービスだとすると、バーコード情報を取得した後に「採用管理は関係ありますか?」と声をかけるようにします。

来場者が、「まあ関係はあるかも」といったら、すかさず「ブースにどうぞ」と呼び込みます。

 

この1連の行動を、展示会前に教育しておくことが大切です。

 

因みに、1.でバッジの色で声をかける人を限定していることは、コンパニオンのモチベーションにも関係があります。

バッジの色を限定することで、ブース内に入ってくれる確率が上がります。

 

バッジの色関係なしに声掛けをすると、30人に声掛けして1人、逆にバッジの色を限定すると5人に1人は呼び込みできるとします。

30人に1人しか呼び込みができないと、断られることに疲れてモチベーションが下がります。

モチベーションが下がると動きも悪くなります。

結果的には、名刺獲得数も減ってしまいます。

 

コンパニオンがバーコードリーダーで名刺情報を取得する方法を活用する場合は、上記の2点を是非コンパニオンに教育して下さい。

今までよりも、ブース内に入る人が増えるので、そこで説明員が接客をしてスコアリングをすることも可能になります。

 

メイン通り沿いのブースで、量を集めたい方向けの集客方法は以上となります。

次は、メイン通り沿いで質を重視したい方向けの集客方法です。

名刺数は十分集まっているけど、成果につながっていないという方に是非読んで頂ければと思います。

 

➁メイン通り沿いで質の高い名刺情報を集めたい

 

メイン通り沿いは、多くの来場者がブースの前を通るので集客に有利です。

目の前を通る来場者が殆ど自社のサービスの購入可能性がある方であれば、どんどん集客をすることが大切です。

しかし、その様な展示会はめったにないです。(BtoB展示会の場合)

 

仮に50000人集まる展示会で、A社のターゲット来場者が5000人の場合を考えてみます。

A社が2000枚の名刺を獲得したしたら、確率的には200枚のターゲット来場者の情報を獲得できます。

 

競合企業のB社は、1000枚名刺を獲得して、600枚のターゲット来場者の情報を獲得しているとします。

どちらの方が成果に結びつくでしょうか?

 

B社はA社の3倍のターゲット来場者の情報を取得しています。

A社とB社の競争優位性が変わらなければ、B社は3倍の成果を出すことができます。

 

この3倍の差は、展示会のやり方で変わるのです。

では、どうすれば、効率よくターゲット来場者の情報を集めることができるのでしょうか?

 

集客の質を上げる方法

 

集客の質を上げる方法は、下記の方程式で表せます。

 

集客の質 = ターゲット来場者の割合 × 接客の質

 

ターゲット来場者とは、サービスを購入する又はサービス購入に影響のある方という意味です。

 

集客の質は、ターゲット来場者の割合が関係します。

上記のA社は10%、B社は60%です。

 

集客の質は、接客の質も関係します。

ターゲット来場者の名刺情報でも、コンパニオンがバーコードリーダーで取得したものと、ブース内で接客をして、相手の課題を聞き出したものでは大きく質が変わります。

何が変化するかというとアポイント率が変わります。

 

前者はアポイント率が5%、後者はアポイント率が35%になると言っても極端ではありません。

仮に契約率が30%、ターゲット来場者の集客数が500枚とすると、受注数は以下になります。

 

A社:500枚×5%×30%=7.5件

B社:500枚×35%×30%=52.5件

 

接客の質は、成果に大きな影響を与えます。

ターゲット来場者の割合を高めて、さらに接客の質を上げる集客の方法を解説します。

 

ターゲット来場者の割合を増やす集客方法

 

バーコードリーダーでとにかく量を獲得する方法に疑問を感じると、質の良い名刺情報を獲得したいと考えます。

質が良いとは、サービスに関係のある人です。

どれだけ頑張って営業をしても、サービスに全く関係のない人は受注に繋がりません。

 

ターゲット(質の良い)来場者を増やす為には、どうすれば良いでしょうか?

答えは、「ブースで何をやっているかを認知してもらうこと」です。

 

「来場者が求めていること」と「ブースで提供している価値」が一致する状態が、Win-Winの関係になります。

ブースで何をやっているのか認知してもらうために、行われている集客方法は以下になります。

 

  1. キャッチコピー
  2. ミニセミナー(プレゼンテーション)
  3. 体験型
  4. 動画
  5. 呼び込みチラシ

 

人通りが多いメイン通り沿いのブースで、それぞれの集客方法のポイントを解説致します。

 

➀キャッチコピー

 

キャッチコピーは、ブースでやっていることを伝えるのにとても重要です。

質の良い名刺を集めたい方は、まずキャッチコピーを見直すことをお勧めします。

 

キャッチコピーを集客の視点で考えた場合、最も大事なことは「視認性」です。

 

メイン通り沿いのブースは、遠目から目立つブース上部のサイン(看板)に企業名を掲げていることが多いです。

企業名が有名な場合は、それでも集客はできますが、そうでない場合は企業名を目立たせても集客には関係ありません。

 

知名度が低い場合は、企業名よりもキャッチコピーをメインに置くべきです。

こちらは弊社が支援をしたブースです。

展示会ブース例

このように視認性の高い所にキャッチコピーを目立たせることで、関係のある人が立ち止まりやすくなります。

 

上部のサインは、遠くから見た時の視認性を意識しています。

 

メイン通り沿いの場合は、近くから見えるキャッチコピーにも気を配る必要があります。

上記の例では、以下の様なサブキャッチコピーがついています。

 

  • 現場が活用したくなるヒントがここにあります!
  • 来店者・通行者 計測中
  • 実施事例 ~どの事例が当てはまりそうですか?~

 

こちらのブースのターゲットは、「カメラやセンサーを使ってデータを取り込んでいるけど、そのデータを現場が使わないので、結局売上向上に繋がっていない小売店舗」でした。

遠くからブースを見て、何となく関係ありそうだと足を止めた方は、近くのサブキャッチコピーを見ます。

サブキャッチコピーで、さらに自分に関係ありそうだと感じて貰えれば、ターゲット来場者がブースの中に入る確率がさらに上昇します。

 

メイン通り沿いのブースの場合は、遠くからの視認性と、近くからの視認性両方を意識することが大切です。

キャッチコピーの作り方に関しては、以下の記事を参考にして下さい。

展示会キャッチコピーの作り方

弊社が展示会支援を行う場合には、キャッチコピーがとても大切だと話します。

しかし、キャッチコピーだけで集客数が増えるかというとそれは難しいのが現状です。

何故なら、他のブースがコンパニオン、プレゼン、くじ引きと注目されやすい施策を行っているからです。

 

キャッチコピーはめちゃくちゃ重要ですが、インパクトに欠けます。

次からは、インパクトも加味した集客方法を考えます。

質を上げたい場合に良く行われる、ミニセミナーについて解説致します。

 

➁ミニセミナー(プレゼンテーション)

 

ターゲット来場者の割合を上げるためには、ブースで何をやっているのか来場者に知ってもらうのが重要です。

そう考えるとミニセミナーはとても良いと感じます。

 

弊社も、初めの頃は積極的に取り入れました。

 

集客の質 = ターゲット来場者の割合 × 接客の質

 

公式で考えれば、ミニセミナーは効果的であると感じたからです。

 

しかし、実際にやってみるとミニセミナーには欠点があることが分かってきました。

ミニセミナーを行う場合の注意点

 

集客の質を上げるためには、ターゲット来場者の割合を増やさなければいけません。

ミニセミナーを行うことで、サービスに関係のある方を足止めすることができれば、非常に効果的です。

 

良くあるプレゼン内容は以下になります。

 

  • サービス内容のプレゼン
  • サービスのデモンストレーション
  • 事例紹介

 

メイン通りで人通りも多いことを考えると、スペースもしっかりと確保してミニセミナーを行います。

イメージはこんな感じです。

プレゼン型ブース集客

注意点➀:受注に繋がらない来場者が集まる(ターゲット来場者の割合)

 

プレゼン型ブースの注意点1つ目は、ターゲット来場者の割合です。

本来ターゲット来場者を増やす為にプレゼンを行っているはずなのですが、実際にはターゲット以外の来場者がたくさん集まります。

 

出展展示会に、自社のサービスを買う可能性が高い来場者が多ければミニセミナーは凄く良い手法です。

しかし、BtoBの場合、殆どその様なことはありません。

下記のデータを見て下さい。

来場者の目的の内訳

BtoBの展示会では、競合調査や売り込み、市場調査(勉強目的)の来場者が半数はいます。

プレゼン型のブースは、受注に繋がらない来場者を足止めしやすいのです。

例えば競合調査や市場トレンド調査をしたいと思っている来場者は、心理的にブースには入りにくいです。

しかし、プレゼンであれば話を聞くことができます。

 

1回のミニセミナーで仮に50名の集客をしても、そのうち製品を買う可能性がある来場者は10名(20%)くらいです。

集まった人の中には、野次馬的に見ている人もいます。

また、既存顧客の方が付き合いで見ている場合も多いです。

 

10分のプレゼンを30分に1回行う場合、1日15回のプレゼンが行えます。

3日で45回とすると、上記の例では、ターゲット来場者は450名の集客数になります。

※因みに総名刺獲得数は2000枚くらいになります(バーコードリーダーで取得)

 

2000枚獲得して、450枚有効名刺が取得できるので、コンパニオンが雑多にバーコードリーダーで取得するよりは何倍も効果的です。

実際に、セミナーを少しでも聞いて貰っているので、来場者の記憶率も高くなっているはずです。

 

ここで、もう1点ミニセミナーには注意点があります。

 

注意点➁:ブース内で対応できる人がいない(接客の質)

 

前述の例で言うと、450名分の名刺情報は獲得できます。

しかし、その450名分すべてブース内で接客ができるのか?というとそこに問題点があります。

 

ミニセミナーは一気に集客をするのが特徴です。

終わった後に、興味を持った人がバーッとブースに押し寄せます。

仮に10名の説明員がスタンバイをしていれば、上記の450名の対応は問題ないように感じます。

 

しかし、実際には、既存顧客や勉強目的の来場者も同時に接客をしなければいけません。

そうすると、ターゲット来場者の方は、接客できずにリリースするという事態が発生することがあります。

450名のターゲット来場者の内、実際に接客ができるのは60%の270名くらいが平均です。

 

ミニセミナー型は、集客数が2000枚、有効名刺数450枚、実際に接客した有効名刺数270枚の成果でます。

集客数を担保しながら、有効名刺も取得したい方にはとても良い方法に見えます。

弊社が支援をして、プレゼン型ブースの成果は、この辺りが限界でした。

思ったよりも、接客ができている有効名刺数が伸びないのが悩みでした。

 

また、準備時間がかかること、ブース費用が高くなること、プレゼンのクオリティに結果が左右されるなど様々な問題点も出てきました。

今はミニセミナー型よりも呼び込み型を推奨しています。

 

上記の条件と同じブースであれば、名刺獲得数1000枚、接客をした有効名刺数600枚の成果が出せます。

名刺獲得数は半分になりますが、接客した有効名刺数は2.2倍になります。

 

今でも、ミニセミナー型を押すことがあります。

それは、ブランディングをすることが、成果に繋がりやすい場合です。

 

上記で紹介した写真は、プレゼン型ブースを推奨したパターンです。

ある業界でシェアNo1であることをPRするために、業界で有名な方々と対談をする企画でプレゼンを行いました。

サービスに差別化要素が少なかったので、ブランディングに力を入れた方が成果が出ると考えたからです。

 

基本は、業界No1のサービスは、ミニセミナー型がおススメです。

しかし、No2以下のサービスはオススメしません。

 

集客の質を向上するミニセミナーについては以上となります。

ミニセミナーで成果を出すために、やるべきことは下記記事を参考にして下さい。

展示会のプレゼンで成果を上げるためには

➂体験型ブース

 

体験型ブースは、集客の質をあげる上でとても有効な手法です。

例えば、以下の様な体験型ブースがあります。

 

  • 免震車を持ち込んで、免震技術がある場合の揺れ体験する
  • 無人店舗を作って体験させる
  • VRを活用して、実際の作業現場がどれだけ楽になるかを体験する

 

体験をフックに集客数を伸ばすことができますし、体験を通して来場者の記憶率をあげることができます。

ブース企画会社からも、比較的提案されやすい内容だと思います。

体験型ブースは、まず成果に繋がるコツを解説します。

 

体験型ブースの肝はターゲット来場者の割合

 

体験型ブースが成功するかどうかは、ターゲット来場者の割合にかかっています。

集客数は下記の公式になります。

 

集客数 =(開催時間÷体験時間)× 実施席数

 

体験時間が5分、1度に体験できる人が4名だったとした場合、集客数は1008名となります。

※3日間の稼働時間を1日7時間×3日=21時間で計算

 

1008名を集客するのは、体験型ブースの場合難しくはありません。

しかし、ターゲット来場者の割合をコントロールするのが難しいです。

 

体験型ブースは、ターゲット来場者でなくても受け入れなくてはいけません。

断ることはほぼ無理です。

1008名の体験者の中に、ターゲット来場者がどの位含まれているかは運になります。

 

但しここは、やり方で少しでも確率を上げることができます。

体験型ブースの場合、集客はコンパニオンが行うことが殆どです。

「量をとにかく集めたい」で紹介した、バッジの色で声をかける人を限定する方法で、確率が上がります。

 

体験型ブースを行う場合は、必ずこの手法をオススメします。

もう1点体験型ブースを行う場合の注意点があります。

 

体験型ブースはアンケートのタイミングが重要

 

体験型ブースの場合、体験が終わった後に、ノベルティと引き換えにアンケートを記入してもらう場合が多いです。

この方法はとてももったいないです。

アンケートは必ず体験前に記入してもらいましょう。

 

そのアンケートの内容は細かいことを聞く必要はありません。

確かめたいのは、購入の可能性だけです。

それさえ分かれば良いので、設問も少なくて十分です。

 

アンケートで分かった購入可能性がある来場者に関しては、必ずその場で商談をします。

大事なのは、商談スペースと説明員の数です。

体験型ブースの場合は、必ず商談スペースをセットにして下さい。

セールスプロセスの中で、体験を行うというのはとてもインパクトのある行為です。

WEBで考えると、無料でお試し状態です。

 

セールスのこの最も熱い時点で、商談をせずにアンケートだけ行ってリリースするのはあまりにももったいないです。

アンケートで可能性がある来場者は、体験後商談スペースへ誘引し、相手の課題感をヒアリングして下さい。

 

そして、次回のアポイントも設定してください。

 

体験型ブースがおススメな企業

 

体験型ブースは、体験により価値を向上できて、しっかりと商談をすることが受注に繋がりやすい企業に向いています。

 

先程の1008名の集客で、ターゲット来場者の割合が30%で300名、商談を行うのが30%で90名。

90名の内10%が受注で9件。

単価は2000万円で1億8000万円の売上。

このような企業には、体験型ブースがおススメです。

 

1社あたりの単価が100万円以下であったり、Saasサービスの場合はオススメしません。

体験型ブースは、条件に合う企業がやればとても効果がでます。

 

説明員の営業力が高いことが前提条件にもなりますので、条件に当てはまるかどうかを検討材料にして頂ければと思います。

 

➃動画

 

最近は集客に動画を活用する企業が増えています。

WEBマーケテイングで動画を活用しているので、それを展示会で使えばよいというのがその理由だと考えています。

動画は、メイン通り沿いの集客の質を上げることに有効なのでしょうか?

 

展示会における動画の役目とは?

 

展示会で使う動画の役割は1つしかありません。

ポイントは来場者の足を止めること。

それだけです。

これ以外で動画を活用しようとしている場合は、効率的ではありません。

 

良くあるのが以下の場合です。

 

  • 来場者が動画を見てサービスを理解することを期待する

 

簡単に言えば、来場者を呼び込んだ後に動画で訴求しようとするパターンです。

これは、全く意味がありません。

 

来場者は、WEBで手に入る情報以上のものが欲しくて展示会に来場します。

展示会では、動画よりも人の接客が大切です。

何故なら、相手の課題感をヒアリングできるからです。

 

「今こんな悩みがあるんだけど、それをこのサービスで解決できるの?」

これが、来場者が求めていることです。

 

動画では、相手の話を聞いてあげることができません。

今までも、何度かこのパターンで動画を作成して、失敗している企業を見ています。

サービス訴求のための動画はやめましょう。

※人が説明をしながら見せる動画は大丈夫です

 

というわけで、動画の役割は来場者の足止めです。

最も有効な動画は何でしょうか?

それは、来場者の認知度が高い動画です。

 

  • TVCMに使っている動画
  • 有名人/有名企業のインタビュー動画

 

動画は来場者の集客ではなく、足止めに効果的です。

動画があっても集客にはあまり関係はありません。

動画で来場者の足を止めて、他の施策との融合で集客に繋がるというのが正解です。

 

例えば、CMで流れている動画を見て足が緩み、キャッチコピーを見て自分に関係があると分かってブースの中に入る。

こんな感じです。

 

動画はとにかく認知度が高いことが有利です。

では、認知度が高い動画を持っていない場合はどうすれば良いでしょうか?

 

認知度が高い動画を持っていない場合の対処法

 

新たに動画を作る場合は、無駄なのでやめましょう。

動画を流す場合は、モニターや音響設備などコストがかかります。

 

メイン通り沿いで足止め目的でやろうとすると、そこそこ大きいモニターが必要になります。

75インチ位のモニターを設置すると、それだけで60万円くらいかかります。

 

展示会で使える動画は、WEBで訴求する動画とは全然違うので、作っても意味がありません。

WEBなどの目的に活用する動画なら、その為に作ることをオススメします。

どうしても、作成をするなら、事例動画が良いと思います。

 

相手がOKしてくれるかという問題もありますが、展示会に出すというと相手企業のPRにもなりますので、OKしてくれる可能性が高まります。

また、有名企業であれば、足止め効果も期待できます。

さらに、WEBマーケティングやセールスにも使いやすいです。

 

動画に関しては、質の高い集客を実現するために、足止めをするものと割り切って頂ければと思います。

動画×キャッチコピー、動画×体験型ブースなど、掛け算で効果が倍増するというイメージです。

 

最も相性が良いのは、動画×呼び込みです。

 

では、メイン通り沿いで質の高い集客をする5つ目の呼び込みを解説致します。

 

⑤呼び込み

 

結論から言うと、メイン通り沿いで質の高い集客を実現する最も良い方法は呼び込みです。

 

呼び込みには正しいやり方があります。

むしろ、正しいやり方をやっていないために、呼び込みでは成果が上がらないと感じている方が多いです。

 

もう一度、集客の質の公式を紹介します。

 

集客の質 = ターゲット来場者の割合 × 接客の質

 

呼び込み手法は、「接客の質」にフォーカスをした方法です。

接客の質を高める=展示会後のアポイント率(受注数)を向上させる方法で最も良いのが呼び込みです。

 

まずは、具体的に数字で示していきましょう。

条件はメイン通り沿いで8小間ブース。

  名刺獲得数 接客した有効名刺数 アポイント率 アポイント数
コンパニオン×バーコードリーダー 3000枚 100枚 10% 10件
ミニセミナー 2000枚 270枚 20% 54件
正しい呼び込み 1000枚 600枚 35% 210件

50000人規模の展示会で、そのうちの10%の5000人はターゲット来場者がいる場合の設定です。

 

これだけ成果が出るとしたら何故やらないのか?という話になります。

呼び込みが行われない理由を考えてみます。

 

何故、呼び込みは嫌がられるのか?

 

呼び込みが嫌がられる理由ランキングを考えます。

 

  1. 呼び込みはしつこいと来場者に思われてしまう
  2. 呼び込みをやるメンバーがいない
  3. 呼び込みよりも他の施策の方が名刺の数が集まる

 

1位:呼び込みはしつこいと来場者に思われてしまう

 

来場者として展示会に行くと、しつこい呼び込みにうんざりします。

関係のないサービスなのに、ブース内での説明や名刺交換を強要されても嫌な気分にしかなりません。

 

来場者の心理を考えないこの呼び込みは、企業のイメージを悪くしてしまいます。

 

呼び込みに嫌悪感を抱く気持ち、よく分かります。

正しい呼び込みのやり方は、名刺交換やブース内に呼び込むことを目的としません。

 

正しい呼び込みの目的は、「来場者の足止めをして、来場者が求めているものとブースの価値が一致するか確認すること」です。

 

課題感を持っている来場者は、自分に合うブースを探しています。

たくさんの情報がある展示会で、求めているものを探すのは大変です。

その手助けをするのが、正しい呼び込みです。

 

ポイントは、来場者に価値が合わなければ、すぐにリリースすることです。

しつこく粘ると心象を悪くしてしまいます。

正しい呼び込みをすれば、来場者にしつこいと思われるリスクはありません。

 

2位:呼び込みをやるメンバーがいない

 

次に多いのが、自社に呼び込みをやるメンバーがいないです。

ここには、呼び込み員はいるけど、現場で動けないというのも入ります。

 

呼び込みをやるメンバーは、営業になります。

営業が少ない会社では、呼び込みをやるメンバーがいません。

また、ベテランの営業が多い場合も、プライドがあるので呼び込みはやらないでしょう。

 

営業は、展示会も普段のセールスと同じように商談する場所だと考えています。

セールスのプロであっても、呼び込みのプロではないので、呼び込みをやりたい営業は殆どいません。

 

企画担当者は、営業に呼び込みをお願いするのが難しいので、コンパニオンを外注したり、ミニセミナーを行うことを考えます。

結局は名刺数を追いかける施策しかできなくなります。

 

企画担当者も、現場が動いてくれればと思いながらも、しょうがなく今の方法を続けているのです。

営業が呼び込みをやりたがらないのは、呼び込みの目的と価値を知らないからです。

正しい呼び込みのスキルを理解すれば、だれでも呼び込みはできるようになります。

 

3位:呼び込みよりも他の施策の方が名刺数が集まる

 

名刺数を集めるだけなら、呼び込みは必要ありません。

ターゲット来場者をブース内に呼び込んで、接客をしてアポイントを獲得するのが目的ならば、呼び込みは必要です。

 

展示会の評価=名刺獲得数と考えている企業は、今でもたくさんいます。

その企業にとっては、呼び込みよりも他の施策の方が何倍も効果的です。

何故非効率な呼び込みを行っているのか不思議に思うでしょう。

 

集客の量ではなく、集客の質を求める時に、初めて必要になるのが呼び込みです。

展示会は量を追った方が良いのか?質を追った方がよいのか?については議論が分かれる所かと思います。

 

そこに関しては私の1つの意見として、以下の記事を参考にして頂ければと思います。

何故展示会(オフラインマーケティング)が必要なのか?

呼び込みが嫌われる3つの理由を解説致しました。

3番目の理由は、企業の考え方によって、量が必要という場合もあるかもしれません。

1番目、2番目に関しては、「正しい呼び込みのやり方」が分かれば解決できます。

 

正しい呼び込みのやり方

 

正しい呼び込みのやり方のポイントは3つです。

 

  1. 呼び込みの目的を理解する
  2. 呼び込みチラシを活用する
  3. 3日間呼び込みを継続するコツ

 

➀呼び込みの目的を理解する

 

正しい呼び込みの目的は、「来場者の足止めをして、来場者が求めているものとブースの価値が一致するか確認すること」です。

営業が呼び込みをすると、どうしてもブースの中に引き入れようとしてしまいます。

粘れる営業は本当に素晴らしいのですが、展示会に関しては粘りすぎるのは良くありません。

 

目的は呼び込みではなく、足止めです。

足止めができれば、すかさずブースで何をやっているのかを端的に伝えれば良いのです。

足止めをするスキルと端的に伝えるスキルは、営業でなくても可能です。

新人の方やコンパニオンでも代替可能です。

 

むしろ優秀な営業には、常にブースの中で接客をしてもらった方が成果に繋がります。

説明員は、平均接客時間を15分とすると、3日間で最高でも84人の接客しかできません。

※稼働率や休憩を考えると、60人が限界と考えるのが妥当

 

弊社は、呼び込み員と説明員の分業をオススメしています。

呼び込み員は教育でスキルアップさせて、営業は説明員に集中してもらうやり方です。

ここで、足止めはできるだろうけど、どうやってブースの価値を説明するの?と思いますよね。

 

正しい呼び込みのやり方2つ目のポイントは呼び込みチラシです。

 

➁呼び込みチラシを活用する

 

弊社が作成した呼び込みチラシの例がこちらになります。

呼び込みチラシの例

呼び込みチラシのポイントは、来場者の課題点にフォーカスをすることです。

製品パンフレットを持ちながら呼び込みをしているブースを良く見ますが、それはもったいないです。

来場者が知りたいのは、製品の特徴ではなく、自分の課題を解決できる可能性です。

製品の特徴はブースの中に入ってから説明をすれば良いのです。

 

正しい呼び込みの流れを解説します。

 

来場者を足止めする

チラシを見せながら関係があるかどうか聞く

ブースでやっていることを説明(事例の紹介などやっているのでどうですか?など)

説明員にパスをする

 

呼び込みチラシを活用することで、短い時間でブースの内容を説明することができます。

また、足止めをする時にも呼び込みチラシがあるととても効果的です。(弊社のロープレ研修ではここがPoint!)

ここまでで、説明員にパスをすることは問題なくできるようになります。

 

しかし、展示会は、甘くありません。

 

➂3日間呼び込みを継続するコツ

 

3つ目のポイントは継続力です。

1時間だけ呼び込みをやるのであれば、誰でもできます。

しかし、3日間やり続けるにはコツが必要です。

 

以下にコツを簡単に解説します。

 

  • 粘りすぎない(きつく当たられる回数が増える)
  • ターゲットをバッジの色で限定する(断られる回数を減らす)
  • 休憩をまめに取る
  • 笑顔が無くなっていないか常に意識する
  • 常に動いておく(一度止まると再度動くのがきつくなります)
  • 獲得数値を1時間ごとに集計する

 

新人が呼び込みをやることも多いかと思います。

その時は、3日間継続してパフォーマンスが出せる工夫を是非考えて下さい。

トータルで考えれば、その方が成果に繋がります。

 

以上が、正しい呼び込みについての方法です。

もう一度、呼び込みとその他の集客方法を比べた表を見てみます。

 

  名刺獲得数 接客した有効名刺数 アポイント率 アポイント数
コンパニオン×バーコードリーダー 3000枚 100枚 10% 10件
ミニセミナー 2000枚 270枚 20% 54件
正しい呼び込み 1000枚 600枚 35% 210件

集客の質を考えた場合は、正しい呼び込みはとても効果的です。

 

また、キャッチコピー×呼び込み、動画×呼び込み、体験型×呼び込みは全て効果的です。

 

ミニセミナーと呼び込みは相性が良くありません。

ミニセミナーをやっているときは呼び込みができないので、リソースの無駄遣いになってしまします。

注意してください。

 

メイン通り沿いで質重視の集客方法は以上となります。

次は、サブ通り沿いで、両重視の集客方法について解説します。

 

➂サブ通り沿いでとにかく量を集客したい

 

サブ通りは、メイン通りに比べて目の前を通行する来場者が少ないです。

サブ通り沿いで量を確保したいブースが考える手法は以下のものになります。

 

  • 自社のブースの前以外で集客する←これはNGです
  • 事前集客をする
  • バルーンを上げるなどして目立たせる

 

1番上は、一部の展示会以外はNGなので、基本ダメだと考えて下さい。

そうすると2番目、3番目が候補になります。

 

因みに3番目は、弊社の支援で1度だけやったことがありましたが、全く意味がありませんでした。

オススメしないので止めた方が良いです。

ここでは、展示会と事前集客について考えてみたいと思います。

 

事前集客は効果的なのか?

 

サブ通りでも集客の量を取りたい場合に、事前集客を考える企業があります。

私の考えでは、事前集客と展示会は相性が悪いと考えています。

何故なら、日本の展示会は情報収集が主流だからです。

 

本気で製品を探している方も、もちろん展示会の中にはいらっしゃいます。

しかし、その数が、圧倒的に少ないのが日本の展示会の現状です。

 

事前集客をするならば、以下のリストへメール又は電話で良いと思います。

 

  • 以前展示会で名刺を交換して、タイミングが合わなかったリスト
  • 既存顧客でクロスセリングができる可能性があるリスト
  • 営業マンが個別に訪問をしていて、相手の企業のキーマンを変えたい場合(総務の担当者と話していて経理を紹介して欲しい)

 

上記のリストがたくさんある場合は、事前集客は効果的かもしれません。

しかし、このリストで展示会に来てくれるなら、そもそもアポイントでも良いのでは?とも思います。

 

地方など遠方で展示会をする場合には、一度に商談ができるメリットはあるかもしれませんが。

結論は、日本の展示会では事前集客が名刺の量の獲得に繋がることはありません。

もし仮に、サブ通りで結果を出すとするならば、圧倒的に質にこだわることが重要です。

 

➃サブ通りで質を重視する集客方法

 

今まで色んな手法を解説してきました。

最後にサブ通りにて質を重視する集客方法について解説します。

メイン通りで質を重視する集客方法を5つ紹介しました。

 

  1. キャッチコピー
  2. ミニセミナー
  3. 体験型
  4. 動画
  5. 呼び込み

 

この中でサブ通りにも使えるのは、➀キャッチコピー、⑤呼び込みです。

⑤呼び込みに関してはメイン通りで紹介したやり方と同じです。

ブースの前を通る人の足がサブ通りの方がゆっくりなので、足止めしやすいと思います。

 

大切になるのはキャッチコピーです。

 

サブ通り沿いだからこそキャッチコピーが重要

 

サブ通り沿いの小さな小間に出展する場合は、メイン通りよりもキャッチコピーが重要になります。

 

サブ通りを歩く来場者の視線は、上側を向きません。

道が広くて開けている場合は、遠方からの視認性が重要になりますが、道が狭い場合は、近くのものしか見ません。

 

サブ通り沿いのブースの場合は、近くの視認性を意識します。

近くの視認性で最も効果を発揮するのは、キャッチコピーです。

 

サブ通り沿いの場合は、メイン通りと違って1点注意すべきことがあります。

それは、出展製品をなるべく増やさないことです。

出展製品が増えると、キャッチコピーが汎用的になってきます。

すると、足を止める人が少なくなるのが理由です。

そして、キャッチコピー×呼び込みで質の高い集客をするのが最も良いやり方です。

 

サブ通り沿いでキャッチコピー×呼び込みでどの位成果が出るの?

 

2小間(3㎡×6m)のブースで、どの位の成果につながるのか試算してみたいと思います。

呼び込み員2名、説明員3名で計算します。

 

ブース場所代はリード社で100万円、装飾等で100万円がコストとします。

説明員1人当たりの接客数を3日間で50人と設定し、3人で150枚の有効名刺を集めることを目標とします。

ターゲット来場者率を60%と設定すると、250名の呼び込みが必要です。

 

1日83枚を2名で集客するので、1人約40名(1時間に6名)の呼び込みが必要になります。

 

これは、サブ通りでは現実的には難しい位の設定です。

おそらく、1日30名×2名×3日=180名が集客の限度です。(目の前を通る人の数にもよりますが)

結果は180×60%=108名の有効名刺の獲得が目標数値になります。

 

イメージは、200万円使って100枚の有効名刺が獲得できるイメージです。

100枚の内、35%がアポイント、そのうち20%が受注率だとすると、受注件数は7件になります。

1件単価が100万円であれば、200万円の投資で700万円のリターンになります。

 

サブ通りで展示会で勝負する場合は、なるべく費用をかけずに、有効名刺を獲得する方法で費用対効果を出すことをオススメします。

 

まとめ

 

2020年展示会集客の決定版ということで、4つの領域に分けて集客を分析してみました。

どの集客方法がよいのか?悩んだ時に参考にして頂ければ幸いです。

最後にもう一度4つの領域をまとめます。

ブース位置と集客方法

➀メイン通り沿いで量を重視:コンパニオン×バーコードリーダーがおススメ

②メイン通りで質を重視:キャッチコピー×呼び込み、体験型×呼び込み、動画×呼び込みがおススメ

➂サブ通りで量を重視:おススメの手法はありません

➃サブ通りで質を重視:キャッチコピー×呼び込みがおススメ

以上となります。

 

最後に、コロナウィルスの影響で展示会が行われない事態になっております。

この時だからこそ、今後の展示会について考えてみました。

興味のある方はこちらの記事を読んでいただければ幸いです。

 

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