出展/開催中止だからこそ考えたい展示会の意義とは

展示会開催中止の今だからこそ展示会の意義を考えよう

展示会が中止になって影響がありますか?

 

新型コロナウィルスの影響で展示会が中止されることになりました。

弊社が支援をしている企業が出展予定のリテールテック2020も主催社より開催中止が発表されました。

出展を自制されている企業も多くいます。

 

出展中止の意思決定は、おそらく簡単なことではありません。

多くの準備時間とお金が動いていますし、様々な関係者がいます。

 

展示会業界は厳しい局面を迎えています。

だからこそ、この機会に展示会を本質的に捉えることが必要だと思います。

 

展示会のコンサルをしている立場から、今回の問題について意見を述べさせて頂きます。

展示会の最近のトレンドから、展示会中止の影響を考えてみたいと思います。

 

以下のように考えている方に読んでいただけると幸いです。

 

  • 今後の展示会はどうなっていくのだろう?
  • 出展する意味は本当にあるのだろうか?

 

展示会業界は伸びているの?

 

話の前提として展示会業界は伸びているのか?についてお答えします。

因みに弊社が支援をしているのは、BtoBの展示会のみなので、BtoCの展示会(モーターショーやゲームショーなど)は除外して考えています。

 

結論から言うと、BtoBビジネスの展示会の市場規模は伸びています。

マクロのデータでは読み取りにくいのですが、主催企業の売上伸び率、ブース業者の業績など考えると、市場規模は拡大傾向です。

 

特に、市場を牽引しているのは、IT関連のサービス企業です。

分かりやすい例として、リードエグジビションジャパンの新企画の展示会を紹介します。

 

  • 自動運転EXPO
  • AI・業務自動化展
  • セールス自動化・CRMEXPO
  • ソフトウェア&アプリ開発展
  • 法務・知財EXPO
  • ものづくりAI/IoT展
  • 計測・検査・センサ展
  • ブロックチェーンEXPO
  • 不動産テックEXPO
  • MaasEXPO
  • システム運用自動化展 etc

 

リーダー企業の企画戦略を見ると、IT関連の展示会が市場を牽引しているのが良く分かります。

IT関連企業ならば、WEBで集客をすれば良いから展示会に出展する必要はないのでは?と疑問を抱くかもしれません。

主催者がいくら展示会の種類を増やしても、来場者と出展者が集まらなければ意味がありません。

 

BtoBの展示会を牽引しているのはIT関連企業ですが、何故展示会に出展するのでしょうか?

 

IT関連企業が展示会に出展する理由

 

WEBマーケティングに知見のあるIT関連企業が、何故展示会に出展するのでしょうか?

それは、BtoBの新しいサービスの場合、オンラインではまだその事業カテゴリーがないからです。

簡単に言うと、「オンライン上で検索をする人が圧倒的に少ないという問題に直面する」のです。

 

BtoBのWEBマーケティングは、まだリスティング広告やSEOなど検索に偏った施策がメインです。

サービスを一気に拡販したいと考えても、検索というルールの上では、良い集客効果が得られません。

 

そこで、選択肢として出てくるのが、広告かオフラインマーケティングです。

オフラインマーケティングとは、セミナーやダイレクトメールなどオンラインではなくオフラインで行う施策になります。

オフラインマーケティングの中に、展示会という選択肢が含まれます。

 

WEB集客に困っているIT関連企業にとって、セグメントされている来場者が集まる展示会は、非常に魅力的に感じるはずです。

実際に、オフラインマーケティングを活用して、売上を伸ばしている企業の成功事例も多くなっています。

 

このような理由で、IT関連の展示会が増えて、さらに出展社も増えているのです。

では、来場者は増えるのでしょうか?

 

来場者の視点で展示会を考える

 

出展社が増えれば、来場者にとって価値が高まります。

展示会にもネットワーク外部性が効きます。

 

ネットワーク外部性は、電話で例えられることが多いです。

電話は1人だけ使っていても価値はありません。

2人→10人→1000人→1億人と使う人が増えれば増えるほど、価値が向上します。

 

来場者にとっては、複数の情報を一気に収集できる利便性は価値になります。

従来の展示会はこれだけでも良かったのですが、今は複数の情報を一気に見ることはWEBでもできます。

これからの時代を考えると、多くの出展社がいるだけでは価値として不十分です。

 

重要なのは「WEBではできないことができる場」であることです。

来場者が展示会に求めていることは、利便性情報の質の2軸です。

 

リードエグジビジョンジャパンが商談席に拘っている理由は、情報の質が来場者の価値に繋がるを知っているからです。

 

最近は、商談席と椅子を用意することを義務付けています。

リード社の考えは非常に共感できるのですが、商談席は本来の目的である商談の場ではなく、既存顧客とのおしゃべりの場になりやすいです。

商談を目的としてブースコンセプトを企画している場合は、無理に商談席を置く必要はないと思います。

管理は難しいかもしれませんが、費用対効果も考えて再考して欲しいですね。

 

情報の質が大切な理由として、もう1つ重要なことがあります。

今は情報が氾濫しており、何が本当の情報か判断しにくくなっています。

また、個別の課題に合わせた訴求は、WEBではなかなか難しいです。(双方向でないため)

 

このような理由から、利便性と情報の質を担保できていれば、来場者も増えていきます。

 

今までのポイントをまとめます。

 

  • BtoBの展示会市場は伸びている
  • 特にIT関連の展示会が増えている
  • 出展社はWEBでは取れないリードを求めている
  • 来場者は利便性と情報の質を求めている

 

この4つのポイントから、今回の展示会中止の影響を考えてみたいと思います。

 

2極化する展示会の意義

 

展示会の中止は、2極化をさらに進めると私は考えております。

片方は中止の影響は全くないグループ。もう片方は、今回を機に出展を辞めたり、規模を小さくするグループです。

その違いは、展示会の意義の捉え方によって変わります。

 

中止の影響がないグループ

 

このグループは、展示会の目的がはっきりとしているグループです。

先程紹介したIT関連企業は、WEBで集客ができない状況に悩んでいます。

展示会に期待するのは3点です。

 

  1. WEBでは見つからないリードを獲得したい
  2. サービスカテゴリーを作りたい(主にリーダー企業が行う)
  3. サービスが課題を解決できることをイメージしてもらいたい→受注

 

中止の影響がないグループは、もし上記の価値を展示会で得ることができなければ、再度出展をすることはありません。

逆に、成果が見えるのであれば、規模を大きくしてでも出展します。

展示会に期待していることが明確なので、意義を感じることも感じないこともはっきりしています。

上記4点のトレンドを考えた場合、正しいやり方をして、出展展示会を間違わなければ、このグループは展示会で成果を出すことができます。

 

よって、今回の展示会中止の影響は受けません。

 

中止の影響が大きいグループ

 

展示会の出展目的にこのような理由があります。

 

  • 毎年出ているので出展しないことにリスクがある
  • 去年と同レベルの予算を確保するために名刺獲得数に拘っている
  • 展示会は認知度の向上の場で特に成果は求めていない

 

上記の理由が一つでも当てはまる場合は、今回の中止の影響が大きいです。

展示会にかけているお金でできることはたくさんあります。

中止したことが売上に全く影響がなかった時、展示会は意味あるの?と考えます。

 

もともと目的なしでやっているのがこのグループなので、展示会の意義をロジックで説明することはできません。

おそらく、展示会の費用を他で使った方が良いという意見が大きくなります。

 

このグループは、展示会にますます意義を感じない可能性が高いです。

今まで通りのやり方で規模を縮小するか、出展をやめると考えられます。

 

展示会業界今後の予測

 

今回のコロナウィルスでの展示会中止は、2極化を生むと予測した場合、今後はどうなるでしょうか?

 

グループですが、展示会によって分布に違いがあります。

影響が大きいグループが多数いる展示会もあれば、影響がないグループが多数いる展示会もいます

 

影響が大きいグループが多数いる展示会

 

出展社の意識が上がらないので、情報の質が高まることはありません。

出展の規模が小さくなり、取りやめる企業が増えるので、来場者の利便性が下がります。

影響が大きいグループが多い展示会は、盛り下がっていくことが予想されます。

 

影響がないグループが多数いる展示会

 

中止の影響はありません。

各出展企業が良い意味で競争をし、情報の質を高めていければ今よりも来場者が増えると予測します。

 

ここからは、私見を述べたいと思います。

今回の展示会中止を良い機会に変えるための提言です。

 

展示会がより成果に繋がるものになるために必要なこと

 

各出展社が質の高い情報を届ける

 

出展社の情報の質が上がれば、来場者が増えます。

出展社が、「WEBで手に入る情報以上の価値」を届ければ、展示会自体の質も上がります。

 

来場者にとって価値のある情報とは、来場者が欲しい情報です。

その為には以下がポイントになります。

 

  • 来場者が抱えている課題をヒアリングすること
  • 自社のサービスで課題を解決できるイメージを持ってもらうこと
  • 他社との違いをイメージしてもらうこと

 

来場者の判断材料をしっかり提示して、良い展示会だと感じてもらうことが重要です。

 

2.マーケティング施策は展示会だけで考えない

 

展示会に意義を感じないのは、目的が明確でないからです。

目的が明確でないのは、展示会だけでマーケティングを考えるからです。

世の中には、たくさんのマーケティング施策があります。

 

  • TVCMや雑誌、WEB媒体(広告)
  • PR企画
  • WEB広告(リスティング、ディスプレイ広告)
  • WEBマーケティング(コンテンツマーケティング、MAなど)
  • セミナー、プライベートショー
  • 展示会

 

展示会にかけている費用を是非他の施策と比べてみて下さい。

そうすれば、自然と展示会の目的に敏感になります。

特に、オンラインの施策(WEB広告・WEBマーケティング)は数値がはっきりと出るので、比較しやすいです。

 

今からの時代は、展示会になんとなく出展している企業は、成果が出せません。

色んな施策と比較しながら、意義を確認することが重要になります。

 

展示会とリスティング広告を比較した記事はこちら↓

何故展示会(オフラインマーケティング)が必要なのか?

 

まとめ

 

今回は、展示会中止の影響を考えてみました。

私の予測としては、2極化するということでした。

しかし、2つの提言を意識頂ければ、みんながWIN-WINになれる可能性があると考えています。

 

今回の危機がチャンスに変わるきっかけに、この記事がなると大変嬉しく思います。

 

最後に2020年展示会集ならこれを見よ!という記事を紹介します。

ブースの位置と目的によって最適な集客アイデアを考えたい方向けの記事となっております。

展示会集客のすべてが分かる【2020年度版】

 

 

 

【ウィズコロナ】リアル展示会の対応策2020年10月改定版をダウンロード

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前回2020年6月に作成したコロナ対策の資料を、実際のコンサル支援を元に改定致しました。
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