来場者リストで展示会を改善しよう
展示会が終わると、来場者リストをまとめます。
Excelで管理したり、自社のSFAやCRMで管理したりと、管理方法は様々です。
今回は、来場者リストの活用方法を考えたいと思います。
来場者リストの効果的な活用方法とは?
マーケ/企画部門からすると、来場者リストは正直めんどくさい存在かもしれません。
前回紹介した展示会後のアクションの考察でも書いた通り、たくさんの情報の羅列は、頭を混乱させます。
紹介したのは、4つの管理方法とそのメリット/デメリットでした。
今回は少し違った視点で活用方法を考えてみたいと思います。
来場者リストでPDCAを回す
弊社が支援を行うとき、来場者リストを見せてもらいます。
来場者リストは、展示会の成功のカギを握る、大切な要素だからです。
来場者リストを確認すると、以下のことが分かります。
- スコアリング設定(やっていたか、やっていないかも含め)
- 現場のオペレーション(営業マンのスキル)
- 競合調査、売り込み対策の実施状況
- ネクストアクションの精度
もっとシンプルに表現すると、以下を検証しています。
「展示会で集めたリードが成約に繋がっているのか?」
展示会の目的を売上UPと考えると、展示会で集めたリードが成約に繋がっているのか?が最も重要なポイントです。
特に良く見ている点を2つご紹介します。
1.本来ターゲットになりそうな顧客が放置されている場合
来場者リストを確認する前に、ターゲット顧客の明確化を行います。
実際の企業名まで落とし込むこともありますし、意思決定プロセスを分析することもあります。
簡単に言えば、○○会社の○○課長と接点を作れば、売上に繋がる可能性が高いということです。
顧客ペルソナを明確にした上で、来場者リストを確認します。
すると、顧客ペルソナに一致しているにも関わらず、アクションがされていない顧客を見つけることがあります。
仮にそれが、2000名のリストの中で10名だったとします。
この10名はたった0.5%ですが、売上への貢献度は非常に高い可能性があります。
- 何故この10名を見逃してしまったのか?
- 適切なフォローができていないのか?
この問いから、前回の展示会の改善点を明確にすれば良いのです。
良くある改善点はこんな感じです。
- ノベルティ目的のバーコードリーダーで集めた名刺は、殆どネクストアクションに繋がらない
- 一斉メールを送っても開封率は15~20%。特に役職の高い方は見ていない
- 展示会場で説明をしたにも関わらず、殆ど覚えて貰っていない(説明員の説明に課題あり)
2.ターゲット顧客が殆どいない
次に良くあるのが、ターゲット顧客が殆どいないパターンです。
改めてターゲット顧客を明確にしてみると、前回の来場者リストには、殆どターゲット顧客がいないという場合があります。
この場合は2通りの可能性が考えられます。
- 出展する展示会が合っていない(そもそもターゲット顧客がいない場合)
- 集客方法が間違っている(ターゲット顧客はいるが集めれていない)
可能性を分析をして、出展する展示会を再考するのか、集客方法を変えるなどの対応策を考えます。
まとめ
今回は、来場者リストを展示会のPDCAに活用する方法を紹介致しました。
せっかくお金をかけて集めたリード情報です。
簡単な「分析」をするだけでも、たくさんの気づきを与えてくれます。
次回の展示会を、もっと成果に繋げるためにも、来場者リストを有効な資産として活用頂ければと思います。
最後に、今回紹介した2つの分析手法は、「ターゲット顧客の明確化」が必要になります。
展示会で「リードの質」を追いかけるためには、「誰が自社のソリューションを欲しがっているのか?」という、原理原則の問いが必須です。
マーケティングの原理原則は、展示会の成功に非常に重要だと思います。
最近読んだ本では、コトラーの「マーケティング4.0」とクリステンセンの「ジョブ理論」は、展示会にも活かせる内容がたくさんありました。
是非、参考にして頂ければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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