2つのマーケティング系オンライン展示会を比較してみました

マーケティング系オンライン展示会の比較

オンライン展示会に出展する時に何をすれば良いの?

 

2021年5月12日~14日にかけて、2つのマーケティング系オンライン展示会が開催されました。

 

 

コンセプトの近い2つのオンライン展示会を比較することで、オンライン展示会の攻略法を知りたい!と考えました。

そこで、両オンライン展示会に出展されている3社にご協力を頂き、インタビューを行いました。

 

  • 2つのオンライン展示会で感じた違い
  • 出展目的について
  • 工夫をしたこと/攻略法 etc

 

今後、オンライン展示会に出展してみたいと思っている方に向けて、有益な情報をお届けしたいとお願いしたところ、快くインタビューに応じて頂きました。

この場を借りて改めて感謝致します!

 

では、インタビューを通してヒアリングできたオンライン展示会のコツを紹介します。

 

【前提として】2つのオンライン展示会を紹介

 

オンライン展示会比較表

オンライン展示会と言えば、すべて同じようなイメージを持たれる方もいると思います。

※私も最初はそうでした

 

主催社によって、オンライン展示会の特徴には違いがあります。

上の表でまとめてみました。

今回で言うと、「出展費用」「出展社数」に大きな違いがあります。

また、目に見えにくい部分ですと、「獲得できるリードの情報」や「チャットできる数」に違いがありました。

 

2つのオンライン展示会の違いをよりイメージできるように、限定公開で2つのオンライン展示会のブースを解説した動画を紹介します。

※少し長い動画(21分と12分)です。お時間がある時に。

 

 

 

インタビューをして、攻略法をまとめる上で3つ視点がありました。

 

  1. プラットフォームの特徴を良く知ることが大事
  2. オンライン展示会に出展する目的を設定する方法
  3. 知名度が無い中でもブースに気づいてもらうには

 

それぞれの視点で、解説致します。

 

プラットフォームの特徴を良く知ることが大事

 

3社とも大事と仰っていたのが、「プラットフォームの特徴を知ること」です。

オンライン展示会は、プラットフォームを良く知っている方が、有利な戦い方ができます。

 

例えば、BOXIL EXPOで採用しているEventHubは、ウェビナーを基軸にしているUIです。

ウェビナーを見ながら、出展社の情報、来場者の情報、ウェビナーのスケジュールが確認できます。

オンライン展示会はウェビナー目的の人が多いので、来場者の行動特性を良く知っているプラットフォームと言えます。

 

ウェビナーの事前登録者のリード情報、当日視聴していた来場者のリード情報を貰えるのですが、EventHubの特徴を知っている人なら以下のように考えるはずです。

 

  • ウェビナー事前登録者は、多少興味度合いが高い可能性がある
  • 当日視聴していた視聴者の中には、ウェビナーを見ていない(ブースや他の情報を見ている)可能性がある
  • 事前登録をしてウェビナーを視聴している(アンケートがあればなお良い)視聴者は、スコアが高いかも

 

プラットフォームの特徴を知っていれば、事前に色んな対応策を仮説することができます。

インサイドセールスがアプローチする場合も、優先順位をつけることができるので効率的になります。

 

他にも様々なプラットフォームの特徴が話題に挙がりました。

 

  • EventHubとDMM【SHOWROOM】のチャット機能の違い
  • 展示会後に貰えるリード情報の違い(どんな形式で来るかも含め)
  • 展示ブースの見え方の違い
  • DMM【SHOWROOM】のoViceというマッチングプラットフォームの特徴

 

3社とも、プラットフォームの特徴を知っていることが、事前準備の効率化、当日のオペレーション、会期後のアクションに良い効果をもたらすという見解でした。

BOXIL EXPOに初出展された方は以下のように仰っていました。

 

「事前に主催社にノウハウを確認しました。これは絶対やった方が良いことだと思います!」

 

オンライン展示会に出展する場合、プランや費用対効果が気になると思います。

もちろんその部分も大切ですが、「プラットフォームの特徴」を是非確認頂ければと思います。

コツは”具体的な来場者の行動を知る”ことだそうです!

 

オンライン展示会に出展する目的を設定する方法

 

オンライン展示会に出展する目的設定は、盛り上がりました。

3社とも「新規リード獲得」を目的に設定されていました。

共通点として以下のような声が挙がりました。

 

  • オンライン展示会のリードは検討段階に達していない軽いものが多い
  • 自社でウェビナーを開催し、新規リード獲得、既存リードのナーチャリングには力を入れている
  • 今リーチできていないリードを獲得したい
  • とは言っても、中にはHOTなリードもあるはず
  • HOTリードをスコアリングして、アクションをしたい

 

まとめると、「新規リード獲得」と「HOTリードのスコアリング」という2つのテーマがありました。

 

新規リード獲得の指標は、1リード獲得単価(CPL)で設定しています。

DMMは無料だったので設定されていなかった様です。

BOXILは2000~2500円で設定をされていて、その目標は達成されているというお話でした。

 

HOTリードのスコアリングに関しては意見が分かれていました。

 

  • 軽いリードが多いので、現場対応はなるべくしたくない。インサイドセールスのリソースに余裕があるので、展示会後にコールをしてリードの質を確認する
  • DMMは、20社限定のチャットがかなり良かった。企業ごとにメール文面を考えて、丁寧に対応した結果、期間中に7件の商談を行うことができた
  • 展示会後導入時期や役職で絞り込んでリード情報をスコアリングして、インサイドセールスで対応する
  • ブースで動画や資料ダウンロードなどアクションをされた履歴がリアルタイムで分かるならすぐアクションしたい(自動化できるとベスト)

 

新規リード獲得は、CPLで目標管理すれば良いのですが、今後はHOTリードのスコアリングについても適したやり方が出てきそうだという話になりました。

リード情報の提供方法、タイミング、形式などプラットフォームの特徴があるので、事前に主催社へ確認する必要がありそうです。

 

あと、提供されるリードのアウトプットイメージは、貰った方が良いという意見がありました。

地域でセグメントできない、カタカナ表記や英語表記など情報が整理されていないなど後々手間がかかってしまうことがあるそうです。

事前に対応策を考えておいた方が良いというお話でした。

 

知名度が無い中でもブースに気づいてもらうには

 

3点目は、ブースに関する点です。

リアル展示会であれば、ブースを工夫したり、ノベルティで来場者を引きつけたり、各ブースごとに工夫ができます。

しかし、オンライン展示会は、プランによって多少優遇される(バナー広告など)ことはあったとしても、基本は差別化できない仕様になっています。

 

ウェビナーで集客をすることに割り切って、後でコールすればよいという考えもあるとは思いますが、先ほどのHOTリードのスコアリングを考えると、ブースも大切な要素になります。

知名度がない状況でも、ブースに来訪してもらうにはどうすれば良いかについても面白い意見が出ました。

 

検索について

 

今回DMMは、200社以上の出展社があります。

ページ上で一気に見ることはできないので、検索機能が目当てのブースを見つける役割を担っています。

検索機能は、「会社名で検索」「カテゴリーで検索」の2つの方法があります。

 

特に目的が無い来場者は、カテゴリー検索をするか、1ページ目に出ている企業から見始めるという行動を取ります。

皆さん、企業ブースの順番ってどうやって決まっていると思いますか?

今回DMMはあいうえお順でした。

会話の中で、企業名やサービス名が「あ」に近いのは有利なんだと初めて思ったという笑い話もありました。

 

検索も、プラットフォームによって違いがあります。(企業バナーの見え方も含め)

レコメンドやアクセスランキングを表示することで、ブースに誘引するプラットフォームもあります。

検索で自社を見つけて貰うという点も、プラットフォームの特徴を確認することが大事という話になりました。

 

企業ブースの誘引バナーのキャッチコピーについて

 

企業ブースの誘引バナーにも工夫点があるという話が挙がりました。

EventHubは、企業ページのリード文の1文目が誘引バナーに表記されます。

例えば、その1文目が以下のような場合どう思うでしょうか?

 

オンライン展示会誘引バナーのポイント

AとBを比べたとき、認知度が低くてもブース誘引に効果がありそうなのは、Bだと思います。

誘引バナーがどのように構成されるかも、プラットフォームの特徴になります。

ロゴの表記が結構目立つので、そこにターゲットや文字を入れるのもアリなのではという声もありました!

細かい部分の工夫が、1件の見込み顧客の獲得に繋がることもあると思います!

 

スポンサー枠のウェビナーに力を入れる

 

今回、DMMは、スポンサー枠のウェビナーはありませんでした。

今後、有料化の流れがあるとすれば、ウェビナー枠が欲しいという意見が挙がりました。

知名度が無い中で、ブースに誘引するには、ウェビナー枠で集客してブースに繋げるという動線が欲しいという意見でした。

 

ウェビナーの質向上は、今後のオンライン展示会において重要になると感じました。

 

まとめ

 

今回は、2つのマーケティング系オンライン展示会を比較して、攻略法を3社のインタビューから考えてみました。

一言でまとめると、「プラットフォームの特徴を理解すること」の重要性を感じました。

 

オンライン展示会の成功法則は、リードタイムが長い/短い、価格が高い/低い、直販/代理店ビジネス、決裁プロセスの違いなど、ビジネスモデルによって違いがあります。

各企業ごとに、カスタマイズされた成功法則があるはずです。

今回3社にヒアリングをして感じたのは、3社それぞれに適したやり方があるのだろうと感じました。

 

オンライン展示会は、データを分析できることに良さがあります。

3社の共通点として、「データで語る」「分析して改善点を次に繋げる」意識を感じました。

※1番勉強になったのはそこかもしれません

 

初めて出展をするときは、不安があるものです。

今回の記事が、皆さまの不安解消に繋がれば大変嬉しく思います。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!