オンライン展示会を成功に導いた現場の声を全部伝えます!
国内初の企業主催による大型オンライン展示会を成功させた「テレワークカンファレンス」。
1か月半で3回のオンライン展示会を開催し、集客数約3000人という結果を導いたノウハウには、誰もが興味を持つと思います!
「コロナの状況を解決することに役立つのであれば」ということで、快くインタビューに答えて頂きました。
インタビューの最後には、オンライン展示会の未来像について話して頂きました。
これからオンライン展示会の開催を考えている方に、是非読んでいただきたい内容となっております。
オンライン展示会「テレワークカンファレンス」の成果
最初にテレワークカンファレンスの成果について紹介します。
皆さまも興味があるポイントだと思います。
CVRに関してはChatworkとしてオンライン展示会後アクションを行い、商談に繋がった数値です。
計算して頂くとめちゃくちゃ効果が出ていることを実感して頂けると思います。
インタビューで生の声をお届けします!(※インタビューでは敬称を省略しております)
本日は宜しくお願い致します!最初にオンライン展示会をやろうと思ったきっかけを教えて下さい!
越ケ谷:いきなりですけど(笑)私はオフラインの展示会に疑問を感じていたんですよ。
開催時期は主催者のコントロールだし、費用もたくさん掛かるし。
もっと自由に、費用をかけなくても集客をして顧客に価値を与えることができるのでは?とずっと思っていました。
2月頃から、オフライン展示会の開催が微妙になった時、今やるしかないと思いました。
「今やろう!」と思った理由は?
越ケ谷:各企業のオフライン担当者も、正直困っていると思っていました。
新規のリードを獲得する機会が失われているので。
あとコロナの影響で、テレワーク関連で困っている人も増えていると感じていました。
「世の中のために何かやりたい!」という想いで、SaaS企業中心にお声がけをしたら、皆さんガン乗りで(笑)やるなら今だなと思いました。
どういう風にお声がけしていったのですか?
越ケ谷:私が元々オフラインでつながりがあった人に声掛けしていきました。
「今困っている人を助けたい」とか「みんなで一緒になってやっていきたい」などの文脈に、快く反応して頂いたと感じました。
大儀というか、大きなテーマ(テレワークで困っている人を助ける)を掲げていたことが、凄く良かったと感じています。
出展社を集めることは苦労されましたか?
越ケ谷:正直そんなに苦労していないですね。
守岡:1回目はこちらから声掛けしましたが、2回目以降は向こうから声掛けを頂いているのが殆どです。
1回目が終わった後に10社位声掛けを頂きました。
出展企業もまた出たいと仰って頂けましたし、なにより、参加者の満足度がとても高かったです。
「また聞きたいです!」や「とても役に立ちました!」などのお声を頂きました。
1回目からかなり良い感触を持たれていたと思いますが、その要因はありますか?
越ケ谷:第一に、「今困っている人に良い情報を届けよう!」と出展企業みんなが思っていたことがポイントです。
オンライン展示会と対比した時に、企業単独でウェビナーも盛んに行われていると思います。
ウェビナーは、買いたいと思っている人には良いのですが、“悩みがあって何か解決策を知りたい”と思っている人にはあまり響かない。
参加者の満足度が高かったのは、良い情報を届けることができた証拠だと思います。
1社より数社で行った方が顧客の価値が高まるという部分とても興味深いです!もう少し深く教えて貰えますか?
越ケ谷:Chatworkという会社単体で考えた時に、テレワークに関するすべての課題を解決できる訳ではありません。
それは各企業も一緒で、それぞれに強みや解決できることが違います。
SaaS企業はそういう特徴を持っています。
1社で解決策を提示するよりも、数社で集まった方が、参加者の満足度は上がります。
特にオンラインであれば聞きたい所だけ聞けばよいのも、参加者にとって良いですよね。
逆に数社集まることのデメリットは考えていましたか?
越ケ谷:3点あります。
1番は参加者に一気に売り込みがいくことですね。
多くの出展企業から同時に売り込みメールが来たら、参加者は嫌になってしまいますよね。
後は、参加者企業同士が競合だった場合に、最初に掲げた大儀が崩れてしまう可能性があること。
3点目が、出展企業が増えると、運営が大変になるということですね。
それぞれどのような工夫をされたのかお聞きしたいです!売り込みの対策は結構難しい感じがしますが(笑)
守岡:売り込みに関しては、OKな人とNGな人を分けることが大事だと考えました。
集めたリードは、出展企業ですべてシュアしていますが、申込フォームは弊社のものを使っているので、一元管理ができています。
申し込みの時点で、参加者に質問をしていて、どの話を聞きたいか、興味があるかの確認をとっています。
興味がある参加者には、オンライン展示会後、出展社から連絡をしても良い形にしています。
それ以外は、2週間は連絡をしないというルール設定をしました。
ルール決めをしてもなかなか守って貰えないというケースもありそうですが
越ケ谷:その懸念点はあったのですが、実際はすべての企業に守って貰えました。
出展企業を集めるときに、テレワークカンファレンスの目的をはっきりと示していたことが、良かったと思います。
ありがとうございます。2点目の出展企業同士の関係についてはどんな工夫をされましたか?
守岡:まず、出展企業同士の競合は排除しました。
SaaS企業の場合は、微妙に提供価値が被っていることもあるのでなかなか難しい部分もありましたが(笑)
あと、オンライン飲み会を開催して意識的に交流をしました。
みんなで集まることは、結構大切だと思います。
運営に関してはどうでしょうか?かなり大変そうだと感じますが
守岡:1回目は9社/1日で行ったのですが、正直ずっとその場にいないといけないのがきつかったです。
1回目の反省を踏まえて、もっと仕組化しないといけないと感じました。
私と越ケ谷がメインでフォローとして1名、実質2.5名で運営をしていたので、今後出展企業が増えていくと回らないなと感じました。
仕組化のポイントとして、運営を出展企業各社で分担することを決めました。
その為にプログラム構成を工夫したので紹介します。
守岡:図のように構成をクールで枠組みしました。
クール毎の出展企業から運営者を出して貰ったので、1日中張り付く必要はなくなりました。
かなり運営は効率化されましたね。
越ケ谷:この構成にして良かった点が他にも2点あります。
1点目は、出展企業の参画意識が上がります。
運営を任せることで、よりチーム感が強まりました。
2点目は、参加者視点で良かったことです。
それぞれのクールでカテゴリー分けをしています。
「テレワーク×バックオフィス」や「テレワーク×営業」といった形で。
参加者は、興味のあるカテゴリーが決まっているので、参加しやすくなります。
さらに、出展企業もそのカテゴリーに合わせた情報提供をしてくれるので、ミスマッチが起こりにくくなります。
結構考えて作った甲斐がありました(笑)
ここまで、数社集まることで、参加者の価値が上がること、そして、数社集まる時に起こるリスクに対して何をすると良いのかを聞かせて頂きました!とても参考になります!次はオンライン展示会を開催しようと思っている方が気になるであろう「参加者の集客」について聞きたいです。具体的にどんな手法で集客していましたか?
守岡:集客の方法は3つです。
メルマガ、プレスリリース、SNSです。
全体の多くはメルマガです。
すべての出展企業が自社のハウスリストにメルマガを配信しています。
単純にメルマガをうって集客ができるなら、どの企業もオンライン展示会やってみようと思いますよね(笑)集客が上手く行ったポイントやコツを教えて頂けますか?
越ケ谷:メルマガによる集客の3~4割は弊社のハウスリストからですが、残りは出展企業のハウスリストから申し込みです。
出展企業がメルマガを配信している効果は大きいと思います。
確かに主催企業以外の参加企業が集客を行ってくれることは、結構難しいですよね!今回は何故それができたと思いますか?
越ケ谷:出展の説明をする段階で、オンライン展示会の目的に賛同いただいているので、ハウスリストにメルマガを送ることを約束して頂きました。
もちろん強制的にやるように仕向けたりはしていないです。
そのようなことをしなくても、積極的に告知頂きました。
オンライン展示会は、やはり目的が重要です。
今回は、「テレワークで困っている人を助けたい」という想いでやっているので、出展企業も「告知しよう!」という気持ちになって頂けたと思います。
オフラインにはない、オンラインならではお話だと思います。メルマガ以外の施策についてはどうですか?
越ケ谷:プレスリリースに関しては、直接集客に関係あったかどうか測定できないのですが、多数の媒体に取り上げてもらうことで、PR効果がありました。
数字には見えない効果がありました。
後SNSで言うと、Twitterはおススメです。
Twitterの話もっと聞かせて下さい!
越ケ谷:Twitterだけでも100名位は集客できています。
やったことは細かくフォローしてリツイートしたり、コツコツやっていただけです。
メルマガの集客は、即時性はありますが、じわじわと効いてくる訳ではないので、プレスリリースやSNSを活用して情報発信をすることも大事です。
あと、オンライン展示会は運営をしていると色んなトラブルが発生するので、その時にTwitterが役に立ちました。
Twitterで発信をするだけで、かなりの方に情報が伝わるので。
オンライン展示会をする場合は、Twitterおススメです!
この辺りの話は別の機会でもっと詳しく聞いてみたいです!運営上のトラブルの話がでましたが、ここは気を付けた方が良いというポイントを教えて下さい
守岡:具体的にお話すると、オンラインの場合、時間が巻きになることがあります。
すると、次の人がスタンバイできていない状況が起きたりします。
10分前にはスタンバイお願いしますというルール決めをしておけば、未然にトラブルを防ぐことができます。
アクシデントは絶対起こるものなので、すぐに修正して、対応策を考えることが大切です。
1か月半の間に3回行ったので、アクシデントには強くなったと思います(笑)
ここまでお話を伺って、オンライン展示会の開催する上でのポイントを理解できました。ありがとうございます。この話を聞いてオンライン展示会やってみようと思う方も増えると思います。最後に、オンライン展示会の未来像やこれから行う人へアドバイスがあればお願いします。
越ケ谷:オンライン展示会の今後という視点で言うと、もうすでに無料で大量のリードを獲得できることは知っている人は知っています。
オンライン展示会はあっという間に増えていくと思います。
それに伴って、集客メールも増えていくことが予測されます。
オンライン展示会は飽和状態になるでしょうと。
そうすると、売上獲得という文脈で行っているオンライン展示会は淘汰されていくと思います。
守岡:コンテンツという側面で考えても、自社の商談につなげようとかが丸出しのものは、殆ど見られなくなっています。
コンテンツの中身や質に時間とお金をかけていくことが大切になっていくと思います。
越ケ谷:これはやってみて気づいたことです。
オンライン展示会は、企業の垣根を超えて、同じ理念をもった共同体みたいな感じになっていくんですよね。
これは、オフラインでは難しいと思います。
利害ではなくて、本当に困っている人を助けようという想いを共感するというか。
ウェビナーのような単独セミナーには出せない、複数社で集まっているからこその価値を提供できる。
そのような共同体(コミュニティ)が、今後求められるオンライン展示会だと思います。