展示会の事前準備をケーススタディでイメージしよう
Aさんは、入社5年目でマーケティング部門に所属しています。
今回初めて、展示会を任されることになりました。
準備期間は残り3か月。
Aさんは何から準備を始めるのでしょうか?
良くある展示会準備のパターン
Aさんは、去年出展したときの資料を渡されました。
そこには、名刺獲得数やブースデザイン、総コストなどが記載されています。
上司からは、「去年よりも良い実績をあげて欲しい!」と期待されています。
Aさんは色々と考えます。
「去年の名刺獲得数が1000枚だから、最低でもそれ以上は獲得しないといけない!」
「総コストは去年と同じくらいと言われているけど、ブースのこと分からないし、コンペした方が良いのかな?」
先輩に相談したところ、コンペをすれば、各社からブースのデザイン案も出てくるし参考になると教えて貰いました。
ブースのコストも去年の価格を参考にしながら、上限値を決めてコンペをすると良いとのことでした。
Aさんは、コンペをすることに決めました。
コンペをする時は、オリエンテーションの資料を作成しないといけません。
- 展示する製品の選定
- その製品の特徴
- 目標とする名刺獲得数
- ブースでどんなことがやりたいか?(デモンストレーション、プレゼン)
- ノベルティは?コンパニオンは?
去年のブースコンセプトを参考にしながら、オリエン資料を完成させました。
オリエン資料ができた時には、残り2か月となっていました。
オリエンの準備ができたAさんは、3社のブース業者に声をかけて、コンペを実施します。
各社デザイン案の作成などで2週間は時間がかかるということ。
コンペを実施した時は、残り1か月半となっていました。
3社のブース業者からデザイン案が出てきたので、上司と事業部長と3人で話し合って業者を決定しました。
今回のブース業者は、デザインもかっこよく、大手企業の実績も十分で、さらにコストも最安。
良い業者を選べたとAさんも安心しました。
コンペで業者を決定してからの1か月半
コンペで業者を決定してからの1か月半は予想よりとても忙しくなりました。
最も大変だったのは、ブースで使用する「パネル」や「プレゼン資料」などの案を作ること。
ブース業者は、デザインはしてくれるのですが元のアイデアは自分で作らないといけません。
最初は、パネルなどより成果がでるものを作りたいと張り切っていましたが、出した案もそれぞれの事業部に確認すると修正を依頼されて、手直しに多くの時間がかかってしまいました。
ブース業者からも締切を迫られて、結局は、新規製品以外は、去年のものをそのまま使うことになりました。
Aさんは、去年と同じものであれば、最低でも同じくらいの成果はでるだろうと考えていました。
出展までの期間は、たくさんやることがありました。
- 出展マニュアルの作成
- 展示会説明会 etc
そして、予想していなかったのがコスト面。
本番が近づくにつれて、次から次へと現場からやりたいことが出てきました。
その度に、追加の見積りとなってしまい、最初は安いと思っていたブース業者だったのですが、最終的には去年よりもコストが高くなってしまいました。
上司からは、「このくらいコストをかけるのなら、去年の1.5倍の1500枚は名刺を獲得しないといけないね」とプレッシャーをかけられます。
上司の言うことは当然と思いつつも、本番まで時間がない中、とにかく準備を完了することばかり気になっていました。
正直「成果」なんて2の次でした。
Aさんの頑張りもあって、無事展示会本番までにすべての準備が整いました。
展示会初日の前日、施工に立ち会って、完成したブースを見た時には、安心した気持ちと達成感がありました。
後は、本番で現場の方々が頑張ってもらうことを祈るのみです。
Aさんの展示会の結末は?
さて、Aさんが担当した展示会の結果はどうなったのでしょうか?
今回の例は、展示会の準備段階で良くあるパターンをちりばめてみました。
Aさんはおそらく一生懸命仕事をして、とても忙しく働いています。
しかし、この準備のやり方では成果が出るかどうか「運任せ」になってしまいます。
展示会は「準備8割」です。
今回のケースから、何か気づきがあれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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