ターゲットを絞った方が良い本当の理由
- そもそも「顧客価値」とは?
- ターゲットを絞った方が良い本当の理由
- キャッチコピーの作り方
前回は、そもそも「顧客価値」とは何なのか?について書きました。
大事なことは、「具体性」があること。
だけど、「具体性」が高くなると、ターゲットが狭くなるのでは?という疑問が生まれます。
第5回目は、何故ターゲットを絞った方が良いのか?本当の理由を書きます。
ターゲットを絞った方が良い本当の理由
前回書いた通り、「顧客価値」の具体性が高くなると、ターゲットも明確化されます。
来場者がターゲット顧客であれば、すぐ見てイメージが沸きやすいので、ブースに立ち寄る確率が高くなります。
ターゲットを絞るということは、チャンスロス(機会損失)に繋がります。
色んな方が来る展示会で、わざわざ絞り込む必要があるのか?と考えるのは当然なのかもしれません。
人は、自分が意識してるものしか目に入りません。
例えば、子どもができて、ベビーカーを買わないといけないと思いだすと、急に、ベビーカーを「注目」し始めます。
世の中こんなにベビーカーがあったのか?と思うくらい目につくはずです。
抽象度が高い、「売上を上げます!」よりも・・
もっと具体的に「どんな人に」、「どのような価値を与えます!」と簡潔に述べる方が足を止めてくれます。
それは、人の脳にインプットされたオペレーションシステムによるものなのです!
ここでは、さらに一歩踏み込んだ、来場者の視点で考えてみます。
来場者のタイプから考えてみよう!
展示会の来場者には、3つのタイプがあります。
- 「目的」が決まっている人
- 市場調査をしている人
- 付き合いで来ている人
この3つのタイプの中で、最も話したい人は?
やはり1.「目的」が決まっている人ですよね。
この「目的」が、展示している製品やサービスと合致している場合は、おそらくすぐにでも商談に繋がるはずです!
もし仮に、ブースのキャッチコピーが抽象度の高い言葉だった場合どうなるでしょうか?
「目的」と「製品」が一致しているのに、そのまま素通りする可能性もあります。
本来つかむべき機会を逃さない為にも、「顧客価値」を明確にしないといけません。
ブースで集まる名刺/アンケートの数について
さらに、ターゲットを絞る理由として挙げたいのは、オペレーションについてです。
これは、第3章の目標設定と人員配置にも関わります。
東京ビックサイトで行われる展示会で1日20000~30000人が集まります。
3日開催だと、80000~100000人です。
では、実際のブースに集まる人はどのくらいでしょうか?
仮に4小間ブースで考えてみます。
4小間ブースですと、36㎡です。
展示物が半分の面積とすると、残りは18㎡。
1人が来場者に対峙できるスペースが2㎡とすると、常時9名で説明ができます。
1人の来場者に15分対応すると考えると、1日32人(8時間)。
9名で、288人。
これがMAXです。
3日間で864名の対応です。
来場者が3日間で80000人とすると、1.08%になります。
実は展示会は1/100の人を集めることができれば成功なのです!
因みに1小間50万円で計算をした場合、1人獲得するのに必要なブースコストは、2315円になります。
この値が3250円を切れば、展示会は成功だと考えて下さい。
※1小間で154人の名刺・アンケートの獲得
ターゲットを絞るべき本当の理由はここにあります!
- 100人に1人に刺さる言葉を用意することが大切(4小間ブースの場合)
- 1人の来場者に対して15分しか対応できない
まず、多くの方にキャッチコピーが刺さらなくても展示会は成功できます!
むしろ、抽象度が高ければ高いほど、人が集まりません。
さらに、ターゲットを拡げるために、製品を増やすと、オペレーションが複雑になります。
現場が混乱すれば、来場者に対して対応できる時間がどんどん伸びます。
そうなれば、時間的に、名刺/アンケートを集める時間が不足します。
ブース装飾にお金をかけて、コンパニオンを配置して、たくさん集客できたとしても、人が足りない状況になってしまうのです。
以上が、ターゲットを絞るべき本当の理由です。
「顧客価値」を明確にすることが重要だと理解いただけましたでしょうか?
STEP②の最後は、「キャッチコピーの作り方」について書きます。
ここもかなり悩むところです…
やり直しがきかない展示会を失敗しないためにも、是非参考にして頂ければ嬉しいです!
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