展示会業界はどうなるのか?
緊急事態宣言が解除されて、少しずつ普段の生活に戻ろうとしている昨今。
展示会の開催は?というとまだまだ不透明な状態です。
展示会の学校では、未来の展示会について色々と情報発信させて頂いてます。
その情報は、弊社だけで考えているのではなく、様々な人と会話をする中で生まれています。
せっかくならその雑談をコンテンツにしても面白いのではと思いました!
ということで、「未来の展示会を考える会」を発足しました!(勝手に弊社が始めただけです(笑))
第1弾として、「展示会の強化書」を運営している武内伸雄さんとの対談を公開します。
展示会の教科書はこちら↓
https://www.tenjikaibooth.net/
「展示会の強化書」武内さんの紹介
武内さんは、弊社と同じように展示会のコンサルティングをされている方です。
「えっ!競合じゃん」
と思われるかもしれませんが(笑)
サイトで検索をして頂くと分かりますが、展示会のコンサルを行っている方はまだまだ少ない状況です。
その中でもコンテンツを積極的に発信しているというと、数えるくらいしかありません。
本当は、その方々全員で集まって座談会でもしながら、未来の展示会について語り合いたかったのですが(笑)
まず最初にお声がけをさせて頂いたのが武内さんです。
そのきっかけとなったのが下記の記事です。
https://www.tenjikaibooth.net/entry/aftercovid19-2
こちらの記事の内容を基に、未来の展示会について対談しました。
お話をしていて良く分かったのですが、武内さんは、展示会業界が本当に良くなればよいと考えているのだなと感じました。
その辺りは弊社のビジョンと通じる部分があったので、とても楽しい時間となりました。
まず最初に話したのが、コロナの影響で展示会はどう変化するのか?についてでした。
コロナの影響で展示会業界はどう変化するか?
弊社の支援企業は比較的大手企業中心で、IT関連が多いです。
武内さんは、元々自治体主催の展示会をオーガナイズしていた経験があるので、中小企業の製造業が多いという話でした。
お互いクライアントは違うのですが、変化としての論点は共通していました。
それは、「オンラインの台頭」です。
リアル最高!の展示会業界は、初めてオンラインについて真剣に考える必要がでてきました。
武内さんの論点は、一言でいうと「新規リード獲得は、オンラインにシフトする」ということでした。
下記の記事も見て頂ければイメージが沸くと思います。
https://www.tenjikaibooth.net/entry/aftercovid19-1
例えば、製造業は、オフラインの展示会しか新規リード獲得の場がないという企業がたくさんあります。
1年に数回出展する展示会で、全ての見込み客を獲得する。
こういう企業でも、コロナの影響で展示会が開催されなくなると、何かしらの手を打つ必要がでてきます。
オンライン(WEB)は良く分からないなんて言ってる場合ではありません。
オンラインでの施策を実行すると気づくはずです。
「あれ?オンライン結構いけるかも!」
今は、WEB集客の様々な手法がありますし、新しいサービスもどんどん増えています。
弊社がキャッチアップしてるバーチャル展示会(オンライン展示会)のサービスも続々と出てきています。
今まで、リード獲得の手段はオフライン展示会しかなかった方に、新たな選択肢がでてきます。
正確に言うと、元々あった選択肢に気づきだすのです。
これは、あるコーチングの方と話した時に出てきた言葉です。
「コロナの影響で問題が出ているのではなく、もともとあった問題がコロナで顕在化している」
コロナ離婚も話題になっていますが、それって元々問題があったのでは?という話です。
では、もともとあった展示会の課題とは何でしょうか?
今だからこそ見えるものがあります!
展示会の課題を考える
主催者であるリードエグジビジョン社は「商談型」の展示会をビジョンに掲げています。
成約が生まれる展示会は、出展社にとっても来場者にとっても最高です。
しかし、ビジョンとは裏腹に、成果に苦しむ出展社が後を絶ちません。
何故でしょうか?
武内さんは、展示会業界のマネタイズシステムを問題提起しています。
主催社は本来、来場者の満足度を高める必要があります。
しかし、お金を貰っているのが出展社なので、そちらを向いて仕事をしているという話です。
出展社を多く集めるにはどうすればよいでしょうか?
それは、来場者の数を増やせば良いのです。
来場者の数が多ければ、出展社は期待感が高くなります。
主催社は、来場者の数を追っており、来場者の満足度を測る指標がありません。
では、来場者の満足度が向上するためには何が必要なのでしょうか?
それは、来場者の目的に合わせた価値(解決策)を提供することです。
来場者は様々な目的を持って展示会にきます。
- 業界のトレンドを知りたい
- 新人なので勉強をしたい
- 今ある課題のヒントを聞きたい
- 課題を解決するサービスを一気に見たい
その目的に応じた情報を展示会場で探しています。
偶然の出会いも期待しながら!
現状の展示会を見渡した時、来場者は探したい情報にたどり着くのに苦労をしています。(コミュニケーションロス)
武内さんの言葉を借りると、それは「言語化」が難しいからです。
探している来場者は、何を探しているのか言語化できていません。
そもそも課題感を言語化すること自体が難しいですし、それを出展社が見分ける仕組みがありません。
部門や業界でバッジが色分けされていることしか、出展社には分かりません。
さらに、出展社も、自社の提供価値を言語化できているブースが少ないです。
- 誰に、何を提供して、どんな価値を与えているのか?
- どんな来場者と共感したいのか?
企業名やサービス名、製品の特徴だけでは言語化が足りないのです。
現状の展示会は、コミュニケーションロスによるミスマッチが多く起こっています。
主催社は、来場者の満足度を高めるために、コミュニケーションのデザインに力を入れる必要があります。
しかし、来場者の数を集めることに力を入れないと、出展社が集まらないというジレンマに直面しているのです。
商談型の展示会というビジョンには1つの欠点があります。
それは、来場者のすべてが商談を望んでいる訳ではないという事実です。
特にBtoBの展示会では、来場者の数を集めることに力を入れれば入れるほど、商談を望んでいる率は減少していきます。
出展社は、色んな目的の方に合わせたブース接客をする必要があります。
そして、価値をちゃんと言語化して伝えることが大切です。
主催社は、ゾーニングにもっと工夫をする必要があります。
※例えば、サービス比較ゾーンや課題別のゾーンがあっても良い
セミナーも集客のための基調講演にこだわるのではなく、出展企業によるディスカッションなど、もっと工夫ができるはずです。
事前のアポイントシステムも改善の余地があると思います。
展示会業界はもっと来場者に目を向ける必要があるのでは?というのが我々の見解でした。
武内さんは、来場者からお金をとるマネタイズシステムを考察されていてとても面白かったです。
潜在的にあった展示会の課題。
オンライン化の流れでどう変化するのでしょうか?
今後の展示会はどうなる?【未来予測と解決策】
ここまでの話をまとめると2つポイントがあります。
- 新規リード獲得はオンライン化する
- 展示会の課題はコミュニケーションロスによる来場者の満足度の低下
満足度の下がっている来場者が、今のまま展示会に足を運ぶのでしょうか?
オンラインのサービスがたくさん出てきている中で。
さらにコロナのリスクがある中で。
9月には、オフライン展示会は開催されると予測しています。(強烈な第2波がなければ)
仮に開催されたとしても、来場者数は減るでしょう。
展示会の直近の未来予測はとても簡単です。
単純に、来場者数が減ります。
では、中長期的にみた展示会の未来はどうなるでしょうか?
これは、正直誰にも分かりません。
しかし、今の時期にやらなければいけないことは分かります。
それは、今までの展示会にはない新しいチャレンジです。
その中で出てきたのが、意思決定型の展示会というアイデアです。
意思決定型の展示会
簡単に言えば、投資家に対するベンチャーのピッチ大会みたいなものを、展示会に導入します。
本気の意思決定に関わる人を集めて、本気のサービス紹介をする場を展示会のプログラムの中に組み込みます。
小規模で行っても良いですし、エンタメ的に今のオフライン展示会に組み込んでも良いです。
オンラインでも参加できると、意思決定に関わる方がみんなですぐに相談することができます。
※相談用の別室も必要かも(武内さん談)
アイデアはもっと色々とあると思いますし、むしろ皆さまと一緒に考えたいよねという話になりました。
今だからこそ、展示会業界の未来を見据えた実験を、たくさんした方が良いという感じで対談は終わりました。
まとめ
第1弾の展示会の未来を考える対談いかがだったでしょうか?
弊社も、今だからこそできることにチャレンジするために、できることからやっていきたいと思いました。
あと、話す人が増えれば増えるほど、良いアイデアが生まれてくるという実感があります。
展示会の未来を考える会に興味がある方や共感できる方は、是非お問い合わせください!
一緒に語り合いましょう(笑)
最後にご協力頂いた武内さんありがとうございました!
「展示会の強化書」おすすめです!
最後にもう一度載せておきます(笑)
https://www.tenjikaibooth.net/
最後まで読んで頂きありがとうございました!