オンライン展示会やって意味あるの?
先日、ある企業との打ち合わせでオンライン展示会について話をしました。
オンライン展示会のノウハウを説明した所、「それって結構難しくない?」という意見が。
最初はやる気があったのに、だんだんテンションが下がってきます。
ノウハウについては下記サイトを参照ください↓
具体的にはこのような意見がありました。
- 数社で同じ目的で行うのが難しそう(自社だけの方が楽)
- 準備が大変そう
- LPの作成に費用をかけてまでやるの?
- 自社開催のウェビナーで良くない?
このような悩みは、皆さま感じるのではないでしょうか?
今回の記事は、「オンライン展示会って意味あるの?」と感じた時に、読んで頂きたい内容です。
オンライン展示会を勧めることが目的ではありません。
自社にとって本当に必要なのか?何故開催するのか?という問いに、ヒントを与えることが目的です。
まず最初に、オンライン展示会には2つの型があります。
その辺りから解説していきたいと思います。
目次
オンライン展示会には2つの型がある
弊社は色んな型のオンライン展示会を取材してきて、オンライン展示会には2つの型があることに気づきました。
- 主催者が集客をするパターン
- 参加企業みんなで集客をするパターン
因みに、上記のチャットワーク様の事例は②にあたります。
コロナの影響で、新たにでてきたオンライン展示会が②のパターンです。
➀の主催者が集客をして、参加企業を集めるパターンの方が一般的です。
おそらく、殆どの方がこの型をイメージすると思います。
この場合は、出展企業は、集客をしなくても新規リード獲得のチャンスがあります。
ですから、有料で参加する場合が殆どです。
主催者の役割は、多くの参加者を集めることになります。
企画、集客、当日の運営のすべてを主催者で行います。
一方②のパターンは、出展企業みんなで集客をします。
参加費は無料の場合が多いです。
企画、集客、当日の運営も参加企業で分担して行います。
最初に、オンライン展示会は2つのパターンがあることを理解すると分かりやすくなります。
どちらの型でオンライン展示会を行いたいのか?をまず最初に考える必要があります。
※今後はお互いの型の良い所を融合させたものも出てきそうです
今回相談があった企業は、②のパターンで考えていました。
もう一度テンションが下がる理由を紹介します。
- 数社で同じ目的で行うのが難しそう(自社だけの方が楽)
- 準備が大変そう
- LPの作成に費用をかけてまでやるの?
- 自社開催のウェビナーで良くない?
パターン➁のオンライン展示会は何故難しいのでしょうか?
複数社で集まるのが難しい・・
もっとも難しいのは複数社で集まることです。
今まで、主催者が集客をしてくれて、お金を払って新規リードを獲得していた企業からすると、「リードが足らなくて出展している」という話になります。
自ら運営に関わったり、集客をしたりすることは、面倒くさい訳です。
お金を払って手っ取り早く新規リードが欲しいと考えるのは普通です。
その様な企業を集めて、パターン➁のオンライン展示会を開催しても上手くいくイメージが沸かないでしょう。
それなら自社主催でウェビナーでも良いのでは?と考える訳です。
パターン➁のオンライン展示会を考え出すと、この壁にあたります。
ここで、デメリットだけではなくメリットにも目を向けて下さいというお話をします。
では、パターン➁のオンライン展示会のメリットは何でしょうか?
メリット1.ハウスリストの掘り起こし
過去に展示会に出展して、大量に集めたリストが殆ど使われていないということはありませんか?
ハウスリストには、メルマガを配信したり、セミナーを開催したりと、色んな施策を行っていると思います。
あの手この手を使っても、アクティブ率が上がらないのはどうしてでしょうか?
それは、自社のソリューションの価値に気づいて貰えてないからです。
本来は、価値を訴求できるはずなのに、相手はそれを全く知らないことは非常に多くあります。
他社が受注したあのお客様は、うちの方が価値訴求できたし、安い、どうして?
こんな経験をされたことはございませんか?
このような場合は、せっかく集めたリードを有効活用できていない可能性が高いです。
この問題を、パターン➁のオンライン展示会(これより先はパターン➁のオンライン展示会②と表記)は解決してくれます。
ハウスリストの掘り起こしが上手く行っていないのは、1社でお客様の課題を解決しようと考えるからです。
例えば、あなたの会社がRPAのサービスを売っている会社だとします。
ターゲットの総務部門の課題は、業務自動化だけで解決できる訳ではありません。
その方が知りたい情報は、業務自動化よりも、テレワーク対応かもしれません。
課題は、緊急度が高いもの重要度が高いもの人によって様々です。
その人の立場によっても、優先順位は変わります。
数社でオンライン展示会②を開催するということは、今あるハウスリストを掘り起こせる可能性があります。
企業によっては、2万件くらいハウスリストを持っているけどアクティブなのは10%くらいということは良くあります。
18000件のリストは機能していない無駄なリストになっています。
その無駄を解消しましょうという話です。
メリット2.話題性で新規の顧客にもリーチする
オンライン展示会②に成功した企業の取材をしていると、ある1つの共通点があります。
それが、PRです。
オンライン展示会②を開催すると同時に、PRにも力を入れています。
オンライン展示会②は、新規リードが集まりにくいイメージがあるかもしれません。
しかし、PRという手法を活用すれば、新規のリードを獲得できます。
PRは2つあります。
- プレスリリースなどのPR活動で媒体に取り上げてもらう
- SNSを活用して話題を拡げてもらう
何故、オンライン展示会②とPRが相性が良いかと言うとストーリーがあるからです。
「リードエグジビジョンがついにオンライン展示会を開催」は業界の人からするとまじか!という話題性がありますが、一般の方にはあまり関係ありません。
業界系の媒体は取り上げるかもしれませんが、広くリーチするのには向きません。
逆に、「コロナの影響で増えたテレワーク現場の課題を解決するオンライン展示会がSaaS企業28社で開催」は、ストーリーがあります。
有益性、共感性、新規性の3つのポイントがあるので、媒体社も取り上げやすい記事です。
また、SNSでも拾いやすい記事になるので拡散しやすくなります。
今は、自社でオウンドメディアを運用している企業も多いので、その発信でもストーリーがあることはプラスに出ます。
○○展示会に出展します!では話題性がありません。
オンライン展示会②は、PRによる新規リードの獲得というメリットがあります。
今までリーチできなかった業界に認知を拡げる効果も期待できます。
むしろ、PR活動をセットで行わないのはもったいないと考えた方が良いと思います。
メリット3.視聴者が飽きないウェビナー
メリットの3つ目は、ウェビナーにあります。
これは、紅白歌合戦が何故ずっと見てもらえるのか?を考えると分かりやすいです。
歌番組は、色々ありますが、紅白歌合戦ってすごいコンテンツだと思いませんか?
やっている時間の長さもそうですし、出場者の数、視聴率、どれをとっても一流のコンテンツです。
紅白歌合戦は紅組と白組に分けて競い合っているという演出がみそだと思っています。
出演者が同じ目的の中で有機的に繋がっているのです。
もし仮に、紅白歌合戦が、それぞれのアーティストが自分をアピールする場としてしか存在していなかったらどうなるでしょうか?
おそらく、見たいアーティストだけ見て終わりになるでしょう。
オンラインでウェビナーを行うのは、結構大変です。
見ている人の集中力がすぐに途切れてしまいます。
しかし、オンライン展示会②では、それぞれの講演者が同じ目的で出演しているので、会話が有機的に繋がりやすくなります。
今ある課題をそれぞれの企業が解決しようという気持ちが出てくるので、視聴者も売り込まれる心配がなくて安心できます。
ウェビナーの価値が高いのもオンライン展示会②のメリットです。
まとめると以下の3つのメリットを考えて、オンライン展示会②の開催を考えると良いと思います。
- ハウスリストの掘り起こしはできるか?
- PRで新規リードの獲得は可能か?
- ウェビナーの価値が上がれば、視聴者は喜んでもらえるか?
では、オンライン展示会②を開催する場合に最初に考えることは何でしょうか?
オンライン展示会を開催する時に最初に考えること
コロナの影響が出始めた時にオンライン展示会を開催された企業は、今やるしかないと行動されています。
ロジカルに考えるよりも、行動を優先させている印象です。
では、今から取組む方も同じように勢いでできるでしょうか?
その答えはNoでしょう。
前例が出れば出るほど、その効果であったり、正しいやり方を求めるようになります。
ロジカルに考えれば考えるほど、テンションは下がると思います。
ではどうすれば良いのでしょうか?
基本はやはりマーケティングです。
- 情報を届けたいターゲット顧客は、今何に悩んでいるのか?
- 何を伝えると価値に感じてもらえるのか?
- ターゲット顧客にリーチするにはどうすれば良いのか?
この辺りの原理原則は必ず押さえるべきだと思います。
でも今だからこそもっと重要なことがあるのではと感じています。
それは「ワクワク感」です。
私は、企画から考えて、こんな情報だったら絶対楽しんでもらえるとか、絶対届けたいと感情が揺れることが大事だと思います。
関係者を集めてオンライン飲み会でもしながら、ワクワクする可能性を話し合えば良いのです。
実際に相談にのった企業は、オンライン展示会は開催されませんでした。
しかし、もっと自分達がワクワクするようなイベントを開催されて、参加者にも大変満足頂きました。
ちょっと曖昧な「ワクワク感」という指標に乗っかるのも今は大事だと思います。
まとめ
今回は「オンライン展示会難しくないですか?」について書きました。
今新しいことをするのは、前のように勢いではやりにくくなっていると思います。
そんな時でも行動を起こすには、メリットを考え、マーケティングを活用し、「ワクワク感」という感情を揺らせることが大事です。
マーケティング・セールス活動を止めないことが、結果どの企業にとってもプラスになります。
今回の記事が、皆さまの一歩踏み出す勇気に繋がれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。