ウェビナーって本当に成果に繋がるの?
コロナの影響でマーケティング業界に変化が起きたとしたら、その1つはウェビナーの数が増えたことです。
皆さまのメールフォルダは、ウェビナーのお知らせで溢れているのはないでしょうか?
展示会が中止になって、オンラインイベントが増える中、私も数々のウェビナーを見てきました。
そして、様々な企業から、ウェビナーの成果についての声も聴いています。
弊社でEventMarketingカンファレンスというイベントも開催しました。
その中で見えてきたウェビナーのメリット/デメリットをあらためて考えてみました。
おそらくコロナの影響はまだまだ続きますし、今からが本番なのかもしれません。
マーケティング施策の中で、ウェビナーは正直必要な手段だと思います。
以下の様な悩みを解決するのが今回の目的です!
- 今からウェビナーに取り組んで大丈夫なの?
- 集客が難しくなっているって聞くけど本当?
- ウェビナーを開催しても受注に繋がらなければ意味ないよね?
最初にウェビナーのメリットを考えてみましょう!
ウェビナーのメリットを考える
ウェビナーのメリットは、当初は集客でした。
- どこにいても聞ける(物理的制約)
- 隙間時間に視聴できる(時間的制約)
- 興味が無ければ途中で離脱できる(サンクコストが少ない)
この3つの理由から、ウェビナーはリアルセミナーに比べて圧倒的に集客がしやすいです。
参加者視点で考えると、気軽に参加しやすいのがウェビナーの特徴です。
弊社も自社でオンラインイベントを開催していますが、1回で200名以上の登録がありました。
リアルセミナーで200名集めるのはとても大変なことです。
それが弊社の規模でも実現できるのは、ウェビナーの凄いところです。
弊社主催のイベント↓
また、参加者だけでなく、主催者にもメリットがあります。
- 低コストで開催できる(場所代、集客の広告費等)
- 準備期間が短い(1か月で開催可能)
- 当日のスタッフ人員が少なくても運営できる
主催者視点で見ても、気軽に開催できるメリットがあります。
弊社も1か月で準備をしてイベントを開催することができましたし、コストもリアルで開催するよりも圧倒的に安いです。
具体的に200名規模のリアルセミナーを行おうと思うと、場所代や広告費で200万円はかかります。
200万円で200名ということは、CPAが1万円です。
これでもまあ良い方だよねと言うのが今までの考え方でした。
実際に弊社でウェビナー開催にかかった費用は、10万円位です。
※LP(ランディングページ)など自分で作成していることもありますが
今までよりも、圧倒的に低コストで気軽にできるのがウェビナーのメリットです。
気軽に開始できるので、ウェビナーはあっという間に増えました。
集客数も記録的な数字が事例で紹介されています。
展示会の学校でも、1度で7700名の登録があったスマートドライブ様の事例を紹介しております。
ここまでのメリットの話は、何かしらで聞いたことがあると思います。
ウィズコロナは変化が激しいので、すでに以下のような話題がでています。
- ウェビナーの集客難しくなっているよね
- メルマガの反応率があきらかに減っているんだけど
- ウェビナーは人が集まるけどリードの質が良くないよね
今ウェビナーに何が起こっているのでしょうか?
ウィズコロナのウェビナーはどう変化していく?
ウェビナーのメリットは、参加者も主催者も気軽な所にあります。
開催がしやすいので、ウェビナーは増えました。
参加者も4月→5月→6月とどんどん増えていきました。
集客数が爆増していたのは理由があります。
- テレワークになって仕事の合間にウェビナーが見やすくなった
- Zoom等の利用者が増えて、今までウェビナーに参加していなかった層も参加するようになった
- 自社でウェビナーを開催したい人や業界動向を知りたい人が積極的に参加していた
4~6月で集客数が増えたのはコロナによる外部環境の要因が大きいです。
5月末に緊急事態宣言が解除されて、6月位からウェビナーの数が増え始めました。
しかし、7月からは明らかに集客数が伸び悩み始めます。
要因は3つあります。
- テレワークの解除と業務が通常に戻ってきた
- ウェビナー数の増加によるオンライン疲れ
- ウェビナーなどオンライン施策の情報収集がひと段落した
私は4~6月の集客数は明らかに異常値だと見ています。
むしろ今の状態が正常値なんだろうと感じています。
これは私の体感ですが、ウェビナー集客の期待値はリアルセミナーの3~5倍くらいが適正値だと考えています。
今まで20名規模のリアルセミナーがウェビナーだと60~100名規模というのが目安です。
今の状況であっても、ウェビナーはリアルセミナーよりは集客しやすいですし、コストが安いです。
集客数は正常値に戻ってきましたが、ウェビナーにデメリットがあることも見えてきました。
ウェビナーは人が集まりやすい反面、以下の2つの課題があります。
- 参加者が気軽に参加するので面白くないと集中力が続かない(多くのことを詰め込めない)
- ウェビナーで集まるリードの質が低いので受注に繋がらない
ウィズコロナのウェビナーはこの2つの課題を解決しなければいけません。
本とかだと「ウェビナー2.0」とか出てきそうな感じです(笑)
ウェビナーのデメリットについて考えていきます。
ウェビナーのデメリットは参加者の気軽さをコントロールすれば解決できる
ウェビナーは気軽に参加できるので、集客数が増えやすいのが特徴です。
その反面、参加者の集中力が続かないので、離脱しやすい、視聴時間が短くなるなどデメリットがあります。
情報を参加者へ届けるために開催しているのに、参加者は全然聞いてないし、頭にも残っていないということが起きています。
ウィズコロナでは、この参加者目線でない、面白くないウェビナーを変える必要があります。
弊社は、視聴者参加型ウェビナーをオススメしていますが、決してそれだけが解決策ではありません。
プレゼン型のウェビナーでも見ているだけで面白いものはたくさんあります。
私は、研修を年間30回くらいやっているので、参加者の集中力を持続させるために色んな工夫をしてきました。
参加者の集中力を持続させるためには、以下の様な工夫をしています。
- オープニングを大事にする
- 見た目や声の大きさ、テンポなどノンバーバルコミュニケーションに気を遣う
- 質問をして受講者が知りたいこと、興味を持っていることを聞く
- 講義よりも参加型(ワークショップ)
- ゲーミフィケーションを取り入れる etc
私の研修で培った経験をウェビナーに取り入れているのが、弊社の視聴者参加型のウェビナーです。
視聴者参加型のウェビナーは、コストをかけずに参加者の集中力を持続する解決策の1つではあると思います。
もう1つ解決策があります。
それは、ウェビナーをリッチにすることです。
見た目を変化させることも必要になります。
これは、ウェビナー参加者に、「このウェビナーは力が入っているなあ」と感じて貰うことが狙いです。
「気軽に登録したけど、結構マジのイベントの気がする!」
こう感じて貰うには、普通のZoomのUIでは限界があります。
何故なら、視聴者はZoomに慣れすぎているからです。
ウェビナーの見せ方に関しては、様々なツールが出てきます。
「mmhmm」というサービスもその一つです。
また、Zoomもバージョン5.2となって、PowerPointをバーチャル背景にすることができるようになりました。
このようなツール以外でも、リアルの場で撮影して配信するなど、様々な工夫が今後出てくると思います。
ウィズコロナのウェビナーは、まず最初に参加者の気軽さを解決し、集中力が持続する工夫が求められると予測しています。
この工夫により、参加した方の満足度は向上します。
但し、見せ方を工夫しても、視聴者参加型にしても、解決できない問題があります。
おそらく、この2つ目の課題の解決策が、今後のウェビナーには必要になると私は感じています。
ウェビナーの2つ目のデメリットとは?
ウェビナーは成果に繋がらない
これですよ!これ!
おそらくウェビナーをすると必ずこの壁にぶち当たります。
そして、ウェビナー担当者はやってても意味あるのかな?と感じてきます。
ウェビナーの集客は、来場者の緊急度の高い課題感を訴求した方が集まりやすいです。
そして、ウェビナーは多くの情報を詰め込むのには向いていません。
ウェビナーはサービス売りより遠いところにいた方が集客数が伸びます。
売りが強いと集客数は減るというのがウェビナーの特徴です。
では、どうすれば良いのでしょうか?
ここはまだ完全な解がある訳ではありません。
しかし、やり方は多くあると思っています。
私の考える解決策を紹介します!
1.郵送DMを活用する
私はインサイドセールスのコンサルをやっていました。
その時に、結構効果が高かったのが、郵送DM(手紙)です。
その時は、経営層宛に手紙を送ってその後電話という方法でした。
この手法を応用してみます。
ウェビナー参加者でターゲットに近そうな方には、郵送DMを送ります。
その内容は、サービスの事例や、クローズドなウェビナーのお誘いなどが良いと思っています。
あえてアナログにしているのは、メルマガより特別感が出るのと、紙媒体の方が伝わる情報が多いからです。
コロナの時期なので、会社にはいないという意見もあるとは思いますが、試してみる価値はあると思います。
2.ウェビナーを定期開催にする
この方法は既に実践されている企業もあります。
ウェビナーを定期開催にすることによって、顧客を「ファン化」していく方法です。
日本で一番高い山=富士山、2番目は?の質問で良く言われる「第1想起」を獲得する方法です。
定期開催をするには、ウェビナーをある意味テレビ番組のように作りこんでいく必要があります。
視聴者の満足度を上げて、また見たいと思って貰えるような工夫が必要です。
NewsPicksはとても参考になるなあと私は感じています。
この方法を取る場合は、ライブで行いながら1部はアーカイブするなど、動画を上手く活用する手法が求められると思います。
「第1想起」を獲得すれば、タイミングが来た時に声をかけられやすくなります。
さらに、この人にお願いしたい、話を聞いてみたいと思って貰える可能性があります。
まさにメディアを作っていくような感覚で、ウェビナーが進化していくのがこの形だと思います。
3.来場者の興味度合いによって打つ施策を変える
ウェビナーは気軽に参加される方が多いです。
しかし、サービスに興味を持っている人がいるのも事実です。
大切なのは、参加者の興味度合いを把握すること。
すべての参加者に画一的なアクションをしていることに問題がある場合も多いと思います。
興味度合いによって施策を変えるのは、簡単なようで結構難しい作業です。
- ウェビナーのテーマ/コンセプト設定
- ウェビナーの内容/見せ方
- アンケートの設計
- ウェビナー後の施策の設計
- MA/ABMの設計
上記に加えて「顧客が何を求めているのか?」を可視化することも重要です。
こういうマーケティングの基本的な部分は、今だからこそ大切ですし、効果も高いと感じています。
この他にも、まだ解決策はあると思います。
弊社はBtoBマーケティング専門なので、BtoBマーケティングのオンライン/オフライン施策の全体像を紹介します。
このような施策の全体像の中で、ウェビナーはどんな目的で、どのような成果を期待しているのか考えることで、ウェビナーが成果に繋がらないという解決策にも繋がると思います。
まとめ
今回は、ウィズコロナ禍のウェビナーのメリット/デメリットについて書きました。
ウェビナーの最大のメリットは、集客のしやすさです。
その反面、参加者の集中力が持続しない、成果に繋がりにくいというデメリットがあります。
これからも環境の変化の中で、ウェビナーの必要性は変わっていくでしょう。
弊社も、なるべく早く情報をキャッチして、最新のトレンドを発信していきます!
視聴者参加型のウェビナーをやってみたい方もいるとは思います。
視聴者参加型のウェビナーが何故良いのかを話した動画を紹介します。
参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!