営業に任せれば展示会は成果に繋がる?
企画部門で展示会の準備をして、こんな気持ちになりませんか?
ブース位置も良し、デザインも最高、動画やパンフレットも用意した、後は営業マンに任せれば大丈夫!
企画側の視点では、営業は営業のプロだし、任せていれば大丈夫だろうと思うのは当然です。
しかし、展示会の営業と普段の営業には大きな違いがあります。
今回の記事は、2つの目的で書きたいと思います。
- 展示会現場の営業と普段の営業の違いを理解する
- 営業がもっと活躍できるために(現場で動いてくれるため)できることを理解する
展示会現場の営業と普段の営業の違い
3つのポイントで違いを解説します。
- 商談時間
- 来場者が求めていること
- 商談のゴール
1.商談時間
展示会と普段の営業の違い1つ目は、商談時間です。
普段の営業は、標準的に1時間、短くても30分は相手に時間をとって貰えます。
しかし、展示会の場合は、短い時間で相手に価値を伝えないといけません。
何故なら、来場者は興味が無ければその場から立ち去れるからです。
普段の商談は、1時間の中で、商談目的を達成するように設計されています。
アイスブレイク、会社説明、製品説明、課題のヒアリング、クロージングなど様々なスキルを駆使しているはずです。
では、展示会の営業がどうかというと、ゆっくりアイスブレイクをしていたら、面倒くさいと思われてすぐに帰ってしまうかもしれません。
だからと言って一方的に製品説明をされても、興味が無ければそれこそ来場者は退屈に感じて帰ってしまいます。
商談時間を1時間取れるように設計すれば良いのでは?という視点が出てくると思います。
その点については、「来場者が求めていること」がポイントとなります。
2.来場者が求めていること
普段の営業では、相手が1時間の時間をわざわざ作ってくれているのですから、関係性が強い場合を除けば、相手に目的があるはずです。
むしろ、その1時間は、お互いの価値を確認し合う時間として確保されているのが普段の営業です。
しかし、展示会には様々な目的を持った来場者がいます。
- 新人が業界知識を勉強するため
- 競合調査や業界トレンド調査などリサーチ目的
- 営業目的やお得意様への挨拶回り
- 課題があって何か解決できるものがないのか探しにきている
普段の商談との違いは、この様々な目的を持った方と相手をしなければいけないことです。
もし仮に、「課題があって解決策を探している方」ばかりを相手しているのであれば、営業は来場者に1時間の商談時間を使っても良いかもしれません。
しかし、競合調査の来場者に1時間使ってしまうと、むしろ不利益の方が多くなってしまいます。
また、多いのが既存顧客の挨拶回りや、営業目的の来場者です。このパターンは時間が長くなりがちで、生産性はあまり高くありません。
展示会の来場者は、すべてが受注に繋がる可能性がある方ではないのです。
正直、普段の営業に慣れている優秀な営業こそ、なんて不効率なのだと感じると思います。
展示会で様々な目的に対応する能力は、1時間の商談で使う能力には必要ありません。
優秀な営業は、むしろフィルタリングに長けているので、無駄な商談を嫌がる傾向にあります。
展示会にモチベーションが上がらない理由の一つとなります。
さらに、展示会ではもう一点普段の営業とは違うポイントがあります。
3.商談のゴール
展示会は、その場でサービスの購入を意思決定する人は殆どいません。(BtoBビジネスに特化しているので)
普段の商談のゴールは、色んなプロセスはあったとしても最終的には受注です。
しかし、展示会では受注というゴールを目指して行う商談とは明らかに違いがあります。
展示会で与えるべきポイントは「期待感」です。
来場者の展示会のメリットは、他社との比較を実際に営業にヒアリングできることです。
本気で製品を探している方は、おそらく何社かのブースを周るはずです。
その時の差別化のポイントを整理して、後々社内で稟議を通すのかもしれません。また、会議で話し合うかもしれません。
数社周ったブースの中で、「この営業とはもう一度会って話がしたい」と思ってもらうのが展示会の商談ゴールです。
来場者は比較検討をするためにブースを周っているとすれば、1カ所に1時間も時間はかけたくありません。
1時間の話を5社聞くなんて考えただけでも疲れると思いませんか?
詳細は後々話すので、とにかく短い時間で端的に「期待感」を感じてもらうことが重要になります。
では、展示会の営業にはどのようなことが求められるのでしょうか?
展示会現場の営業に求められるスキルとは?
時間に関しては、弊社がおススメしているのが1人15分です。
展示会の商談のゴールは「期待感」をあげることです。
他社よりも短い時間で「期待感」をあげる方法で最も効果的な手法を紹介します。
それは、相手独自の悩みをヒアリングして、以前に解決をした実績があることをアピールすることです。
製品の特徴が凄いとか、他社にはない機能があることをアピールするよりも、相手独自の課題をヒアリングする方が期待値をあげることができます。
15分商談に必要なスキルは以下になります。
- 第一印象が良い
- 来場者の目的を素早く判断する能力
- たくさんの事例や解決策を知っている
- 質問スキルが高い
- 話が端的でストーリー性がある
具体的な接客のやり方に関しては以下の記事を参考にして下さい。
接客時のBANT情報の取り方について解説しております。
展示会のヒアリングシート効果的なテンプレートとは
まとめ
展示会現場の営業に求められることは、普段の営業とは違いがあります。
しかし、普段の営業で培ったスキルは、凄く役に立つはずです。
問題は、普段の営業通りにやってしまうこと。
3つのポイントを共有して、企画と営業でやり方を工夫すれば、今までより間違いなく成果に繋がります。
最後に、展示会現場での営業と普段の営業の最大の違いがあります。
それは、呼び込みです。
このスキルは、優秀な営業マンだからできる訳ではありません。
呼び込みに関しては、以下の記事を参考にして下さい。
【当社ご支援事例】正しい呼び込みをやれば展示会はここまで変わる!
来場者の心理が分かれば、呼び込みは簡単!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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