「立ったままだと疲れる?」展示会商談席の必要性
先日L社の出展説明会を聞いたクライアントからこんな話を聞きました。
- 展示会の成功の秘訣は「商談用の机と椅子」を置くこと
- 今すぐ購入検討をしている来場者と事前アポイントを取るのが大事
L社の説明会では、購入検討の来場者情報が何社も羅列されていたようです。
担当者のAさんは、私に聞いてきました。
「今まで商談席を設けても、殆ど休憩用にしか使われなくて、あまり意味がありませんでした。今すぐ購入したい方が本当に来ているのであれば、商談用の机と椅子を用意することに意味はありそうな気がするのですが、どう思いますか?」
本日は、商談席の効果について検証してみたいと思います。
今すぐ買いたい人の心理状況
商談席は、今すぐ買いたい人には効果的だというのがL社の成功法則です。
だとすれば、今すぐ買いたい人が何故展示会に足を運ぶのか?を考える必要がありそうです。
これだけネットで情報が簡単に入手できる今の時代において、今すぐ購入したい方が展示会に来る理由は何でしょうか?
- 実物/実機を見てみたい(物が大きくて実物が見れないパターン)
- 数社を比較したい
- 数人で一緒に見て意思決定したい(BtoBビジネスの特色)
今すぐ買いたい人は、何故それが必要で、何が欲しいのか決まっている状況です。
- 課題の解決策
- 他社との違い/優位点
- 今使っているものと何が違うのか(リプレイスの場合)
- コスト
知りたい情報は、ある程度決まっていることが予測されます。
このように考えた場合、今すぐ購入を考えている来場者には、以下の商談が必要になります。
- 他社との違いを端的に明確に伝えること
- 実際に使って頂いた時のイメージを持って貰い、ビフォーアフターを明確にすること
- 意思決定プロセスを把握すること(誰が意思決定に影響力が強いのか?)
- コストが適切だと理解いただくこと
ここまで整理した情報をもとに、商談席が必要か?を考えてみたいと思います。
商談席の必要性についての検証
ここからは今までの経験と照らし合わせて商談席の効果を検証していきたいと思います。
結論から申しますと、本質的に重要なのは、営業マンのスキルだということです。
商談席があったとしても、営業マンの能力が低ければ、結局は他社に負けてしまいます。
もっとも重要なことは、今すぐ購入したい顧客を見極めて、しかるべき人が対応するということです。
しかるべき人というのは以下の方です。
- 印象が良い方
- 役職の高い方
- 意思決定に影響がある来場者に合わせた人選(技術者がキーマンの場合は技術に詳しい方)
- 今までの経験値が高く、ストーリーで語れる方
商談席のメリット・デメリット
商談席のメリットは、ゆっくり話ができて、相手がリラックスできることです。
数社回っている場合、展示会は疲れるので、椅子があることは非常に良いことだと思います。
しかし、デメリットもあります。
それは、スペースを多くとることです。
特にBtoBの場合は、数名でいらしている来場者も多いので、商談席が大きくなりがちです。
実機を見せた方が効果が高い場合などは、ブースの大きさによって商談席がない方が効果的な場合もあります。
まとめ
本日は、商談席の必要性について検証してみました。
弊社が支援をしてる中でも、商談席が成果に繋がっているブースがあります。
逆に、商談席が全く成果に繋がっていないブースもあります。
成功にとって大事なのは、商談席の有無よりも、来場者の心理から考えて本質を見極めることだと思います。
どのような方がブースに来て頂いて、どのような説明をし、どのような情報をヒアリングして展示会後のフォローの質を高めるのか?
10社あれば10通りのやり方があるのが展示会だと思います。
展示会を成功に繋げるために、商談席の有無という「手段」ではなく、そもそもの「目的」を考えるひと手間を加えて頂ければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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