オンライン営業は今後どうなっていくのか?
コロナの影響で、オンライン営業が盛んになっています。
オンライン商談ツールのベルフェイスは、先日のセミナーで2か月で無料登録が1万件を超えているという話でした。
ベルフェイスは月額10万円~なので、10%が実際に使いだしたら、月商1億円、年商12億円の売上増になります。
現在のクライアント数が1300件くらい、売上は十数億円と予測されるので、一気に倍になる計算です。
ベルフェイスだけでもこんな感じなので、zoomや他のサービスを含めたら、かなりの数のオンライン営業が行われているはずです。
アフターコロナの営業活動は大きく変化すると私は感じています。
オンライン営業に関する記事は多くあると思いますので、展示会の学校では、オンライン営業が展示会に与える影響を考えてみたいと思います。
アフターコロナの展示会は、どのように変化するのか?という視点でコラムを読んでいただけますと幸いです。
オンライン営業をやってみての感想
最初に、オンライン営業をやってみての感想を述べたいと思います。
ひとことで言うと、「今までなんでやってなかったんだろう!」と思っています(笑)
私は、営業の研修を行っているので、普段から対面でのスキルを教えています。
営業でもそれなりに売ってきたので、対面最強説が頭の中にありました。
そんな私でさえ、オンライン営業は使えると感じました。
おそらく、今後は遠方の商談に限らず、多少近くてもオンラインで営業を行うと思います。
実際にやってみて感じたことを3つ紹介します。
1.使い方を覚えるから心理的な障壁がなくなる
弊社はZoomを活用しているのですが、今までは遠方のコンサルの時のみ使っていました。
それなりに使い方を知っているつもりでしたが、実際には全然知らないのと同じ状態でした(笑)
例えばバーチャル背景など。
使い方を覚えると、心境に変化が起きます。
今はオンライン営業に対する心理的な壁が全く無くなりました。
営業を受けることもありますが、今までならオンラインより会いにきてよと思っていましたが、今はむしろオンラインの方が良いとさえ感じています。
訪問に使っていた時間がめちゃくちゃもったいないことに気づきました。
オンライン営業に慣れる人は確実に増えると思います。
2.やってみるからこそ改善点が分かる
次に感じたのが、やってみて分かることがたくさんあるということ。
私の場合は、以下の改善をしました。
- ライトを活用する(印象が全然変わる)
- パソコンの下に台を置いて、下から移さないようにする(印象が全然変わる)
- 自己紹介用のオンライン名刺を作る
- Agendaや話題になるトピックを資料で用意しておく
- 最後は手を振る etc
細かい部分もありますが、色々と改善をしました。
営業研修で、人は言葉だけでなく印象で好き嫌いを判断することを良く話しています。(ノンバーバルコミュニケーション)
それが、オンラインだとより気になると感じました。
訪問営業は自分を客観的に見ることができないですが、オンラインだとそれが可能になります。
オンライン営業をするとむしろスキルが上達すると感じました。
3.オンライン営業と訪問営業の価値に目が向く
オンライン営業を行っていると、これは会った方が良い、これはオンラインで良いとそれぞれの価値を考えるようになりました。
BtoBビジネスの場合は、最終的に決裁者に会う場合があります。
一度だけオンラインでそれをやったのですが、正直めちゃくちゃやりにくかったです。
当然ですが、相手もかなり構えているので、空気感が読めないことのストレスを強く感じました。
上司を紹介して貰う場合は、対面の方が良いと感じました。
後は、コンサルの場面で、みんなで考えてアイデアを作る時も、対面の方が良いと感じました。
これは営業ではないですが、営業の時にも数人でディスカッションをする場合があります。
ファシリテーションをする時に、相手の表情や空気感(発言したそうだな)を感じたり、偉い人の鶴の一声にさせない工夫をします。
目に見えない空気感を読むことは、圧倒的に対面の方が良いと感じました。
逆に、自分の印象を伝えたり、プレゼンをすること、1対1でディスカッションをすることはオンラインで十分だと感じました。
感じたことをまとめると以下になります。
- オンライン営業に慣れる人が増える
- オンライン営業のスキルが上がる
- オンライン営業の価値がはっきりする
この3つのポイントを基に、今後のオンライン営業の影響をイメージして、その未来像が展示会に与える影響を考えてみたいと思います。
オンライン営業の影響で今後の営業はどう変わる?
今後のオンライン営業による影響を予測します。
5つのポイントにまとめてみました。
1.やみくもにオンライン営業は顧客に嫌がられる
オンライン商談のオファーは間違いなく増えます。
そうすると、「電話で良いよ」や「メールで良くない」と顧客が感じます。
メール、電話、オンライン商談、訪問、それぞれの目的や役割がより明確になると予測します。
2.商談設定のスピードが早くなる
訪問営業の場合、「来週のいつ空いてますか?」という商談時間の設定になります。
オンラインであれば、空いていればその日に行うことも可能です。
商談設定にかかる無駄な空き時間は無くなるでしょう。
3.商談時間が変わる
今までの商談時間は、せっかく訪問をしたというのもあるので、1時間設定されている場合が多いです。
1時間の内30分くらいは雑談やアイスブレイクをしていて、それが大事みたいな話もあるくらいですから。
オンライン営業に変わると、30分位がスタンダードになるのではと感じています。
ディスカッションをするのならば、1時間あっても良いですが、普通のプレゼンなら30分で十分です。
聞いている方の集中力は、オンラインだと30分が限界です。
4.事前準備が重要になる
短い時間で相手の心を掴み、プレゼンで意図を伝えるためには事前準備が重要になります。
自社サービスの機能や強みを伝えることは、事前準備がなくてもできます。
しかし、相手の企業のイシューやペインを解決しようと思えば、事前準備が必要です。
今まで以上にSFAやCRMの価値は高まるでしょうし、ABMツールやMAツールとの連携も盛んになる可能性があります。
5.営業のマーケ化が進む
言葉を選ばないで言うと、必要な営業の数が減ります。
オンライン営業が増えれば、優秀な営業のキャパシティが増えるので、オールドタイプの営業は淘汰される可能性があります。
ニュータイプの営業は、以下のようなことを自分でやりだします。
- コンテンツを作る
- セミナーを開催する
- 新規市場のリストを作る
- 事例集を作る etc
今までマーケ部門がやってきたことを、営業もやらなければいけない状況になるでしょう。
営業のマーケ化が進むと予測します。
5つの営業の変化を基に、展示会の変化を予測してみたいと思います。
オンライン営業が展示会に与える影響
出展企業の目線で考えると、変化が起きるのは展示会後のフォローだと思います。
フォローでオンライン営業を活用すれば、かなり効率化されます。
更に、展示会場で遠隔でオンライン営業をするという動きも出てきそうです。
ハイブリッド型の展示会運営も、可能性が高いと思います。
この辺りは別の機会にまた書きたいと思います。
今回考えたいことは、「そもそも展示会って必要なの?」という問いです。
その視点で、オンライン営業の影響を考えてみたいと思います。
展示会は必要なのか?どう変化すべきなのか?
オンライン営業は、営業のマーケ化、そしてスキルの向上をもたらすというのが私の見解です。
マーケ化した営業が求めるものは何でしょうか?
それは、WEBでは獲得できない展示会だからこそ獲得できるリードです。
今までの展示会の価値は、来場者数でした。
今後は、量だけでなく質が鍵になると予測しています。
企業はオンラインでは出会えない、オフラインだからこそ出会える人を求めるようになります。
もしくは、展示会の魅力を伝えることで、オンラインでは興味を持ってくれなかった人を惹きつけたいと思うかもしれません。
シンプルに考えれば、展示会はもっと魅力的なものに変わらないといけません。
そうしないと、質の高い集客に繋がりません。
では、来場者視点で展示会の魅力は何でしょうか?
今までは、基調講演で凄い人を用意して、ネームヴァリューで集客をするというのが主催者のやり方でした。
招待状にも基調講演が載っていると思います。
これは素晴らしい価値なのですが、それにプラスαの価値が必要になります。
それが、展示会だからこその体験だったり、問題解決の期待感です。
それを演出できるのは、各出展企業です。
オンライン営業の影響で、営業のスキルは向上します。
そのスキルを最大限活用するのが、各ブースのやるべきことです。
興味のある方にちゃんと価値を与えることが大切です。
オンライン営業が盛んになれば、展示会に出展する目的が変化します。
その目的を達成するためには、展示会がもっと魅力的なものになる必要があります。
そして、展示会を魅力的なものにするのは、皆さま自身です。
最後は予測というか、ビジョンになってしまいましたが(笑)
今のコロナの時期に、今後の展示会について考える機会も多いと思います。
何かしらのヒントになれば幸いです。
まとめ
今回は、オンライン営業が展示会に与える影響について書きました。
私の勝手な予測なので、当たるかどうかは分かりません。
しかし、このような時期だからこそ、新しい価値の創造にチャレンジすることが大切だと感じます。
リアルにはリアルにしかできない価値があります。
オンライン営業を探求する機会を今得ていることは、リアルの価値を理解することに繋がると感じます。
最後に、今の時期だからこそ、営業は動きましょう!
訪問しなくても、オンラインで必ずできることはありますし、無駄にはなりません。
※弊社も情報発信させて頂いています!
アフターコロナの経済を沈下させないために。
最後まで読んでいただきありがとうございました。