展示会におけるプレゼンの効果とは?
先日のAI業務自動化展において、ひと際目立っているブースがありました。
ブース内でプレゼンを行っていたのですが、毎回100名位の方を集客していました。
※1回30分、1日12回行っていて、ほぼ毎回100名位集めていました
通路いっぱいに人だかりができていたのでAI業務自動化展に参加した方は記憶に残っていると思います。
この様子を見れば、展示会の責任者は「やっぱりプレゼンは効果的だ」と感じるでしょう。
弊社も支援をする時、目的によってはプレゼンを活用します。
逆に、プレゼンは行わない方が良いと提案する時もあります。
「プレゼンって効果的なのでしょうか?」という質問は実際に良くある質問です。
当の本人である私も7STEPにも書いたように、プレゼンは効果的だと考えていました。
しかし、たくさんの支援を行っていくうちに、プレゼンにはデメリットが多くあることに気づきました。
現場の支援を通して得た「展示会×プレゼン」のノウハウを今回はお話したいと思います!
展示会でプレゼンを行うときの参考にして頂けると幸いです。
「展示会×プレゼン」のメリット
展示会でプレゼンをやろうかなと考えるきっかけは、殆どの場合が「集客目的」です。
展示会運営をしている方は、上手くいっているブースを参考にするために他社ブースを研究しています。
展示会場をふらっと見ていると気になるのは、やはりたくさん集客ができているブースです。
たくさん集客ができているブースを見ると、プレゼンをやっている所が多い印象を受けると思います。
それは、プレゼンには「人だかり」を作るというメリットがあるからです。
無意識状態(目的がない状態)で展示会を歩いている時に、注意が向くのは3つポイントがあります。
- 会社名を知っている場合
- ブースに動きがある場合(実機とかが動いている)
- 人だかりができている場合
この3つのポイントの中で、「人だかり」はかなり強い注意喚起の力があります。
そして、「人だかり」はさらに人を集めて増幅するという特徴を持っています。
前述のAI業務自動化展でも、30分のプレゼンの中で、どんどん人が増幅していました。
「こんなに人が集まっているけど何やっているの?」が連鎖している状態です。
プレゼンは、集客に効果的であるという命題はほぼこのロジックで証明できると思います。
最近は、テレビショッピングで活躍をしている「販売士」の方々を活用して、プレゼンで集客を行っている企業も増えています。
その方々を活用するのも、この「人だかり」ロジックで納得感があるからだと思います。
ここまで話すと「プレゼン」はめちゃくちゃ効果的だと感じると思います。(実際に私もそう思っていた1人です)
しかし、プレゼンにはデメリットが存在します。
「展示会×プレゼン」のデメリット
2つの視点で考えるとデメリットが見えてきます。
- 出展する展示会に、ターゲット来場者は多い?少ない?
- 集めた来場者をフォローする体制はある?ない?
ターゲット来場者が多い?少ない?
プレゼンを行う場合まず考えて頂きたいのが、そもそもターゲット来場者が多いか少ないかです。
※ターゲット来場者の定義は様々だと思いますが、弊社の定義は購入に関連している「決裁者」又は「インフルエンサー」と定義しています
ターゲット来場者がそもそも少ないのにプレゼンを行った場合は以下のデメリットがあります。
- プレゼン内容に興味を持つ人が少ないので、そもそも集客しにくい
- 工夫をして仮に多くの方を集めたとしても、意味のない名刺が増える
プレゼンをしても聞いているのはサクラばかり・・・という状態を作るのが上の場合です。
この状況を知っている方は、プレゼンなんて2度とやりたくないと考えると思います。
そもそもターゲット来場者が少ない場合は、この状況になる可能性が高いのでプレゼンはお勧めしません。
※弊社が推奨している呼び込みを活用した方が必ず成果に繋がります
ターゲット来場者が少ないにも関わらず、プレゼンで集客をしているパターンもあります。
前述した「販売士」を活用した企業にヒアリングをしたことがあるのですが、実際に集客数は伸びています。
もちろん、人だかりができていれば、認知度向上の効果はあると思います。
しかし、集まっている来場者が受注に関係のない方が多くなるという結果を招いてしまうのです。
関係のない来場者の名刺情報が増えると以下のリスクがあります。
- 営業マンが展示会は意味がないと感じ、非協力的になる
- 顧客フォローのコストが増大する
- 顧客管理のコストが増大する
- 関係ある来場者への対応リソースが減る→競合に負ける→受注に繋がらない
※関係ない名刺情報が増える場合のリスクは、結構奥が深いのでまた別の時に話したいと思います。
プレゼンを行うかどうかを判断する場合、「ターゲット来場者が多いか少ないか」を判断軸に加えて下さい。
プレゼンはブースの場所とコストがかかります。
無駄な出費が増えて、展示会は費用対効果が出ないという結果に繋がらないようにして頂きたいです。
ブース内でのフォロー体制
デメリットのもう一つの視点は、プレゼンが上手くいって集客に効果的だった場合に起きるリスクです。
展示会でのプレゼンは、情報提供型の方が集客に繋がりやすいです。
これは、情報収集目的の来場者が多いことが理由です。
情報提供型プレゼンの役割は、認知を促すことになります。
認知の先の興味喚起を行うためには、2つの要素が必要になります。
- パーソナライズ化
- 自分ごと化
興味喚起を行うためには、インタラクティブ(双方向)のコミュニケーションが最適です。
簡単に言えば、「質問」を通して、相手に話してもらう状況を作る必要があります。
この状況を作るためには、説明員による1対1の対話が必要になるのです。
プレゼンを通して認知向上を行った後に、説明員による「興味喚起」を行うためには、プレゼン→説明員のオペレーションが必要です。
このプレゼン後に説明員に繋ぐという仕組み作りがめちゃくちゃ難しい・・・
おそらく、プレゼンで成功している方は必ずこの難題にぶつかるはずです。
何故なら、この問題を解決しないと、結局展示会は受注に繋がらないからです。
このオペレーションを全く考えないでプレゼンを行った場合は、集客が上手くいっても結果成果に繋がらない可能性があります。
集客が上手くいっている場合は、是非この説明員へのパス精度を上げることを考えてみて下さい。
きっと更なる成果に繋がる可能性が高くなります。
まとめ
今回は、「展示会×プレゼン」をupdateしてみました。
弊社も経験を重ねることで、成功事例も当てはまる場合、当てはまらない場合が分かるようになりました。
展示会運営者も「他社はあれで上手くいっているけど、自社も上手くいくのだろうか?」と悩む場合があるのではと推測致します。
展示会の学校がそういう場合のヒントになれば嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
展示会の集客アイデアについてまとめた記事はこちら↓
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